■スエズ運河の東側地域の農業は、輪番制と水不足が原因の渇水と闘う。
2012年8月24日 金曜日 『アル=アハラーム』
【イスマーイーリーヤ:サイイド・イブラヒーム】
農薬の粗悪さ、肥料不足、いくつかの状況に対する立法問題に疲弊したスエズ運河東部地域の農民たちは、“渇水との闘い”という、新たな段階の難問に入った。それは作物を乾燥の被害にあわせた、新しい灌漑輪番制が引き起こしたものだ。
灌漑水不足と輪番制はスエズ運河東部地域の農民らの不満の対象となったさまざまな事柄のひとつとなった。それは、断水の期間の長さが原因であるが、それがこれらの地域の砂状地面の性質とあうものでなく、そしてこの地域が耕作物を渇水による草枯れから守るために、恒常的に灌漑水を必要としているためである。
農地所有者の一人であるエンジニアのアブー・シャーマ・アリー・アブー・シャーマ氏は、「灌漑省は、スエズ運河東部地域を輪番制に頼った。そこでは、いくつかの地域が連続して11日間、最低でも8日間断水した。地質が砂質で、浸透性が激しいにもかかわらずだ。そして、ある程度の早い利益性を持つ耕作物のひとつという点から、費用面で農地に有利である、野菜や作物の栽培を農民に止めさせるに至らしめた。」と述べた。
さらに同氏は「輪番制は、高いコストと灌漑と電気関係の多くの作業を必要とするにもかかわらず、農民たちに自噴井を掘削させた。同様に幾人かは、断水時に土地の灌漑を可能にするための排水槽を作動させるに頼った。多くの人が貯水槽を掘るために必要なお金を持っていないが、そういったことは行われている。また、土地には果樹園の樹木が植えられているが、渇水は果実の減少、その結果の金銭的利益の減少をもたらしている。それは三年前からわれわれが悩んでいる問題だ。」と付言した。
アブー・シャーマ氏は、「スエズ運河東部の農民が直面している問題の中には、化学農薬、殺虫剤、品悪な薬品の普及がある」と付け加え、東アル=ブハイラート(イスマーイーリーヤ県の市街の一つ)の農業管理局に対して、そこが全農耕地で制限力をもつという見地から、同局が設定する基準値での、公定価格の、安全な農薬の供給を要求した。また彼は、飲料水の不足について言及している。飲料水の存在は水路に水があることと関連しているが、そこから、結果として国民がイスマーイーリーヤからスエズ運河東部へと水を移すように促すだろう、という。
アブー・シャーマ氏はスエズ運河東部の農民の諸問題について話を以下のように閉じた。「再建計画・農業開発機構は、2006年に農業に従事した者すべてが所有権を持つという立法措置を採ることを公表した。その措置は、当計画機構に所属する地域がイスマーイーリーヤに存在するにもかかわらず、カイロでしか行われていない。」また同氏は、自然上の耕作地を調査するための委員会を設立すること、農民がカイロに行く際の負担を軽減するための低料金化を要求した。
(後略)
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( 翻訳者:西舘康平 )
( 記事ID:27438 )