フラト元AKP副党首、ガーズィアンテプでの爆破事件を論評
2012年08月26日付 Zaman 紙

デンギル・ミル・メフメト・フラト元公正発展党(AKP)副党首は、ガーズィアンテプにて市民が標的とされた襲撃事件の目的が「混乱」を引き起こすことであったことに注目し、市民の常識ある行動がこの事件を未然に防いだと述べた。

民放のある番組にて話したデンギル・ミル・メフメト・フラト元AKP副党首は、ここ最近で増加している暴力事件の本来の目的が、AKP政権を弱体化させることにあると述べた。フラト元AKP副党首は、「PKK(クルディスタン労働者党、非合法組織)や中東の陰謀が渦巻く国々は、『混乱』に向かっている…標的はAKP政権だ」と話した。AKP政権が問題解決のためにイラクにおけるクルド自治政府のマスード・バルザーニ大統領と会談を始めた頃から、このような暴力的な活動が起き始めたことに注目するフラト元AKP副党首はさらに以下のように話した。「テロ組織の掌中にある一部の物資を奪うために踏み出したところ、暴力事件が急増し、逃亡の動きが見え始めた。民主化に向けた決意が示されたり、中東諸国に干渉したりすると、市民が標的となった。テロ組織や一部の活動家らは、このプロセスに不快感を示している。この不快感は、問題解決を望まないことに起因している。解決方法をもたらすであろう唯一の力としてAKPを捉えていることから、AKPを標的としているのだ。」

政府がこの4年間で問題解決のために進めた歩みを、非常に重要視していると述べたフラト元AKP副党首は、また以下のように話した。「もはや不必要な強迫観念を隅へと追いやらなければならない。暴力事件とはそもそも、強迫観念が人々の間で続くようにという思いから起きるものだ。決然とし、堂々たる姿勢で問題の原因と向き合わねばならない。改革の姿勢を崩さず、(民主化の)道を歩み続けなければならないのだ。今日までの歩みは非常に有効なものであったが、まだ不十分だ。テロは続いていると言って、歩みを後退させてはならない。PKKとクルド人の問題をそれぞれ切り離し、解決案を探らねばならない。 これらの地域市民が抱える問題は、正々堂々と討議されるべきだ。」

数々の暴力事件の後に吹聴された「情報機関の無力さ」という発言も誤りだと述べるフラト元AKP副党首は、以下のように続けた。「私の考えでは、情報機関の無力さよりももっと、安全保障の誤りについて語られるべきだ。しかし組織が標的とされる現状では、これは行なわれるべきではない。情報機関の件に関して行なわれるべきことは、(政府による真剣な取り組みがなされているが)寄せられたすべての情報が一つの場所に確実に集められるようにすることだ。情報機関内の各部署の取り組みは常に考慮され、彼らが行なった活動においてはメディアによってネタとされるべきではない。情報機関の秘密を解明することは、その組織に問題をもたらすということだ。国家諜報機構(MİT)と司法間の危機の過程で起きたことを繰り返すべきではない。」

■「首相と大統領の間に問題は起きない」

「大統領と首相の間には危機がある」という主張についてもコメントしたフラト元AKP副党首は、以下のように話した。「私は2人のリーダーをよく知ってい る。はっきり言って、彼らの間にはほんの些細な問題さえないと信じている。このような主張は意識的な形で取り上げられ、混乱を招くことを望んだものだ。2007年4月24日のAKP党集会前に行われた中央執行委員会(MYK)の場には私もいた。エルドアン首相は誰にも発言権を与えず、『友たちよ、私の考える大統領候補者はアブドゥッラー・ギュル氏だ』と述べた。いかなる議論の余地も残さなかった。一部の人々は昨日もそうであったように、今日もまた緊張関係を引き起こすために根拠のない主張に追従している。」

■「野党は市民憲法に関して不変の条文を主張している」

市民憲法に関して、共和人民党(CHP)と民族主義者行動党(MHP)が変えることのできない条文を取り上げ、ジレンマが続いていると話すフラト元AKP 副党首は、さらに以下のように述べた。「すべての政党には、選挙前に約束した公約がある。しかし彼らは、今問題を作り出している。変えることのできない条文に触れることなく、市民憲法は作られない。市民憲法は、われわれにとって不可欠なものであり、かつわれわれの未来にとって大きな意味を持っている。確かなことは、この件に関してトルコ大国民議会(TBMM)のジェミル・チチェキ議長が示した驚くべき奮闘を、私は称賛するということだ。」

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( 翻訳者:指宿美穂 )
( 記事ID:27457 )