■エジプト人捕虜83人とイスラエル人スパイ1人の交換に向けたエジプト・イスラエル間協議
2012年8月28日火曜日『アル=ハヤート』
【占領下エルサレム:アル=ハヤート電子版、アマール・シャハーダ】
イスラエル政治筋は、イスラエル当局にはエジプトで拘束されているスパイ、アウダ・タラービーン氏の釈放と引き換えにイスラエルのエジプト人捕虜83人全員を釈放する用意があると公表した。同氏はイスラエルに寄与したスパイ行為の容疑で拘束されている。
最近、両国の政府高官の間で複数回の協議が行われているということが明らかになり、イスラエルの治安当局高官はエジプトの治安関係者らとタラービーン釈放の可能性と、その他両国間の安全保障問題を検討するため、昨日カイロを訪問した。
イスラエル側は同治安当局者の訪問に先立ち、エジプトのムハンマド・ムルスィー大統領に対して複数の書簡を送った。その一つにネゲブ地方(グリーンライン内にあり、タラービーンの家族が居住する)の複数の町の代表らと司法関係者、ユダヤの要人らのグループが送った書簡があるが、その中で彼らはタラービーンの拘束が恣意的だったとしており、同スパイの釈放を求めている。タラービーンの家族の弁護士もエジプトのアフマド・マッキー法務相に対し、書簡を送った。また国際人権評議会はタラービーンの拘束が恣意的であったという内容を含む報告書を作成し、国際司法手続きを取るとエジプトに揺さぶりをかけ、他方タラービーンの家族は一億ドルの賠償を求める訴訟を提起する、とエジプト側を牽制した。
エジプト当局は2000年9月、タラービーンをイスラエルに寄与したスパイ行為の容疑で逮捕し、彼は懲役15年の判決を受けていたが、イスラエルは去年までタラービーン釈放のための圧力を行使していなかった。タラービーンはイスラエル兵、ギルアド・シャリートの[捕虜交換]協定や、スパイ容疑を掛けられたイスラエル・アメリカ二重国籍の男、エラン・グラペルの釈放を巡ってイスラエル政府がエジプト政府と締結した協定を受け、イスラエル政府を非難していた。彼はイスラエル政府が自分を見捨てているのは自分がベドウィンだからだと訴えた。
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( 翻訳者:秋山俊介 )
( 記事ID:27481 )