Mehmet Tezcanコラム:PKK、ベイトゥッシェバプ襲撃のもつ意味
2012年09月04日付 Milliyet 紙
ベイトゥッシェバプで起こったことは(前日のPKKの攻撃。10名の殉職者がでた)、いままで我々が知っていて、解釈し、そして何百回も目撃者となってきた攻撃の一つではなかった。
それはシェムディンリで起きている事柄と似たものであった。PKKがシェムディンリを獲得するための作戦であった。明らかなのは、PKKはこの試みを続けるということだ。目的は短期間で郡長のオフィスまたは警察詰所を押さえること。PKKの旗を立てること。その旗と共に自分たちで「クルドの春」を始めることを目指している。彼らが描き、実行に移したがっているシナリオはこれである。
クルディスタン労働者党(PKK)が一つの郡を手に入れること、解放区をつくること、いかなる郡や町であれトルコから切り離すことなど不可能である。それならば、PKKのこの攻撃の意味は何なのか?それはトルコを中東の泥沼に、シリアの炎のなかに引きこむことだ。他に説明などない。シリアがこの一年PKKに大きな支援をしていることは皆が知っている。アサド大統領は北シリアでクルド自治区をつくらせたがっている。イラクの支援も知られている。(抵抗の)灯明もそこで燃え続けている、イランも密かに支援をしており、クルド戦闘員に軍事教育を行っていると言われている。こうしたことからPKKは歴史上最も強い時代を迎えている。非常に長い空白の後、オジャランがシリアから強制退去されたのち、シリアから支援を得た。これ以上何を望むと言うのか。PKKが2012年を決戦の年であると示し、方法を変えたこと、非常に大規模な集団で攻撃をしたことの理由はこれである。 トルコを戦争に巻き込むこと。PKKをとおして宗派間の衝突をもたらし、その地域を再編成し、新しい地図を描けるようにすること。トルコの国境線を議論の場に持ち出すこと。更にはもう一方ではトルコの国境線をもてあそぶこと。ベイトゥッシェバプ襲撃の意味はこれである。
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( 翻訳者:清川智美 )
( 記事ID:27523 )