疑惑をもたれ始めたトゥルグト・オザル元大統領の死、死後19年を経て墓を掘り起こす
2012年09月18日付 Hurriyet 紙
アンカラ共和国首席検事局は、遺族をはじめとしてその死に関連して様々な疑惑が寄せられたのを受け、捜査を開始したが、トゥルグト・オザル第8代大統領の墓を掘り起こすことを決めた。検事局は、死から19年後に墓を掘り起こして、まず、毒物反応、骨折、殴打など死因に関連する証拠と痕跡を調べる。
捜査をすすめているケマル・チェティン共和国検事はオザル元大統領の墓を掘り起こすために、イスタンブル共和国主席検事局へ指示書を提出した。墓は、イスタンブル共和国検事局の立会いの下、掘り起こされる予定である。法医学研究所は、裁判所の職員とともに、オザル元大統領の正確な死因に関連する調査をおこなう。検事局は疑惑に基づき、妻セムラ・オザルさんが保管する元大統領の毛髪のサンプルの提出を求めたが、遺族はそれについて明確な態度を示さなかった。
アンカラ大学医学部法医学学科の教員で法医学者協会会長のハミト・ハンジュ教授は本紙に以下のように語った。
「あらゆる接触は跡を残します。すべての毒物には痕跡が残ります。トルコにもある技術で、毒殺された人物が何によって毒殺されたのか、素早く分析し見つけ出すことができるでしょう。しかし、いくつかの毒物は一週間、あるものは3日間、あるものは24時間で消滅します。遺族や近しい人が死因についての疑いを抱くのであれば、オザル元大統領が亡くなった直後に検死をおこなわねばなりませんでした。埋葬する前に検死をおこなっていたならば、100パーセント死因は明らかになり、毒物に関する正確な証拠をより簡単に手に入れることができました。遺体の腐臭が出始めた瞬間、証拠も消え始めます。裁判所の立ち会いの下墓は掘り起こされ、法医学の専門家の指導の下骨が取り出されます。(遺体を包んだ)白い布、(棺の)木片などが採取されます。遺体から土壌へ毒物が染み出ることがあるように、土壌から遺体へ毒物がうつる可能性に対しても、二重の検証が必要です。したがって、土壌サンプルも採取します。オザル元大統領の遺体に軟組織がなかった場合、骨や髪で検査が行われることもあります。死後19年後におこなわれる検査でも、ヒ素、鉛のような重金属中毒に関連する証拠と痕跡を見つけることができます。鉛、殴打の跡、骨折があるかどうか明らかとなります。これらの検査は非常に簡単であり、数日内に結果が出ます」。祖国党のイブラヒム・チェレビ党首は、オザル元大統領の墓を掘り起こすことは残念なことだと話した。
この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:27625 )