■イスラエル、急襲の準備をしているのではないとシリアに保証
2012年9月20日木曜日『アル=ハヤート電子版』
【占領下エルサレム:アーマール・シャハーダ】
イスラエルは国連を通じてシリアに保証のメッセージを送り、シリアに対する奇襲戦争や北部地域での戦争の準備をしているのではないと伝えた。また、昨日ゴラン高原でイスラエル軍が開始した軍事演習は挑戦や警告ではなく、あらゆる緊急事態に備えるために行っている訓練計画の一環であるとした。
しかしこうした保証のメッセージに関わらず、イスラエル軍の複数の幹部は、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領の打倒後の北部地域情勢が急速に悪化すること、シリアで混乱が生じそれに乗じて敵対する複数の組織がイスラエル国境に接近すること、イスラエルの目標物に対する攻撃を実行する可能性についての予測を再び語りだした。またシリアからレバノンのヒズブッラーに化学兵器を輸送するトラックをイスラエル軍が攻撃し、それにより情勢が悪化する可能性もイスラエル人の考慮の対象からは外れていない。
ガリラヤ師団のヘルツィ・ハレヴィ司令官はイスラエルが第三次レバノン戦争に備えていると述べており、同氏がテレビのインタビューで語ったところによると、イスラエルによるレバノンへの侵攻や戦闘勢力の規模、戦争の目的達成の為のタイムテーブルなどの観点から7月戦争[2006年のレバノン侵攻]とは異なる戦争になるという。
一方イスラエル軍のベニー・ガンツ参謀総長は、南部・北部の部隊と空軍をゴラン高原での広域軍事演習に召集したと指摘されている。軍事演習のタイミングに関して同氏は、戦闘勃発時の軍の備えや能力の程度を測る目的で各部隊の司令官や将校に対しても不意に実施されたものであり、同軍事演習は不測の戦争を模していると述べた。またガンツ参謀総長によると、イランの核開発計画の脅威は増大しており、同時に危機的な影響に対する恐怖も増大しているという。
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( 翻訳者:秋山俊介 )
( 記事ID:27649 )