■エジプト:水道水はミネラルウォーターよりも良い
2012年9月22日 土曜日 『アル=アハラーム』
【本紙:フサーム・ザーイド、フィクリィー・アブドゥッサラーム】
保健省は、昨日公式声明にて、「エジプト人は、商標規格に準拠しない汚染された水製品の使用をやめる必要がある。商業的なボトルウォーターも同様である。それらの水はアル=ハディール、シワーイ、アクア・デルタ、タイイバ、アクア・ミーナー、アクア・スチール、アクア・ストリームなどの商標名を持つものだ。」と発表した。声明の発表後、水高等委員会の承諾によって当該地下水のある井戸の閉鎖の決定がなされた。そのことは当該井戸から採取されたサンプル内に汚染物質が検出されたあとのことだ。汚染物質とは、有機生物やバクテリアの濃度が非常に高い環境に住まう原虫である。
そこで、保健省次官で予防医療中央運営局局長のウムル―・カンディール氏が、「市場の監視とフォローによって、汚染された水を用いた複数の製品が販売用に提供されていることに気がついた。それらの製品は標準規格に準拠しておらず、公共衛生に危険をもたらす。」と指摘した。
その一方で、公共衛生の研究をしているシャーディヤ・エドワード博士は、化学調査を行った。その調査結果は、「現段階では、ナイル川からの水道水は、エジプトで入手できる水の中で最も健康に適した水である。それは、溶解しているミネラルや塩分の種類と濃度、及び出所が不明な、ボトル詰めのミネラルウォーターと比較してのことである。このことから、それらのボトルウォーターの水がエジプトの標準規格にも世界保健機関と環境保護機関が確証した世界基準にも一致しないことが分かった。」と強調した。
シャーディヤ・エドワード博士は、「家庭用[水]濾過機の使用は、エジプトにおいては充分でないことが科学的に証明された。それは、(水中に)有機成分のない海外やヨーロッパ諸国水(を濾過するため)の製品だからである。それをナイル川の水と比較した場合、その濾過機の効果はないという結果になる。」と明言し、「ナイル川からのエジプトの割当水量は、激しい汚染と悪質な使用に晒されており、結果として、エジプトは飲料水の処理のために年間320億ポンドの費用を費やしている。」と強調した。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:西舘康平 )
( 記事ID:27666 )