オジャランの兄弟、語る「兄は大事な仕事をしている」
2012年09月29日付 Milliyet 紙


イムラル刑務所で終身刑に服しているクルディスタン労働者党(PKK、非合法組織)の首領アブドゥッラー・オジャランと面会した彼の弟であるメフメト・オジャラン氏は、「最後に私たちが面会した日付を言うことは出来ませんが、兄は面会で問題解決のために誠意を期待していると語っていました。兄は、もし望まれるなら、彼が準備した和平プランによって、トルコ人とクルド人ともに踏みにじられることはなく、つまり両者が被害を受けることはないと語っていました」と述べた。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相が、オジャラン受刑者と彼の兄弟が面会していたことを明らかにした後、メフメト氏は、彼が住んでいるシャンルウルファ県ハルフェティ郡オメルリ村で、新聞記者達の取材に応じた。メフメト氏は首相とは会っていないこと、またイムラル島で兄と面会した日にちを言うことは出来ないと述べ、さらに以下のように語った。

「私は首相とはどのような接触もしていません。14か月にもわたって、私の兄弟は海の真ん中にたった1人で収監されています。彼ははっきりとした人物です。アブドゥッラー・オジャランは、クルド問題解決に関するキーパーソンです。我々が思うに、この問題に最も大きな貢献をするであろう人物は、私の兄弟「アポ」(オジャランの愛称)です。これほど重要な人物が、何故14か月も弁護士団や家族と面会させられないのでしょうか。私の兄弟は14か月も沈黙させられた状態なのです。たとえ逮捕され有罪となったにしても、兄にも法的な権利があるのであり、そして14か月もこの法的な諸権利が踏みにじられている状態なのです」

兄弟と14か月内に2度面会したと語る一方、面会の日にちを明らかにしないメフメト氏は、面会しなかった時期には、兄の生存を危惧していたこと、しかしながら面会後その不安が払しょくされたと語った。

■ 兄は解決のための役目を待っていると言った

メフメト氏は、日にちを明らかにしなかったものの、イムラル島で行った最近の面会において、組織のリーダーである彼の兄オジャランがクルド問題の推移に関しどう考えているのかを、以下のように述べた。

「兄は、面会の間、さらなる解決のための役目を待っているといいました。国家が誠実であることを望む兄は、誠実さによって問題が解決されるだろうと言っていました。兄によれば、(クルド問題の)引き延ばし策は終わらせねばならず、(問題にたいし)誠実にならねばならないとのことでした。兄は、もし望まれるのなら、彼が準備した和平プランによって、トルコ人とクルド人ともに踏みにじられることはなく、つまり両者が被害を受けることはないと述べていました。兄が望んでいるのは、民主的基盤にもとづく対話によって和平プランが実現し、流血をとめることなのです」

■ 紛争を終えよう、クルド問題を解決しよう

メフメト氏は、最近生じている武力衝突が終わることも望んでいると述べ、次のように話した。

「私たちは、この衝突が終わることを心から望んでいます。人々が亡くならないことを私も心から望んでいますが、そこにはクルド問題が存在します。この問題が終わったならこの衝突も終わるのです。問題を民主的な方法で解決することが必要なのです。そのための鍵となるのがカンディルであり、ヨーロッパであり、そしてアポなのです。これは首相も述べていました、すなわち「イムラル島(オジャラン)と会ってくれ」と。この決定は正しいのです。PKKの指導者である兄の、カンディルに対する影響力は大きいのです。兄も、私との面会で、国家が問題解決において誠意を尽くせば、クルド問題は解決されはずであると話していました」

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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:27726 )