エジプト:教育現場の荒廃
2012年10月03日付 Al-Ahram 紙
写真キャプション:学校の前で女子学生を悩ませる現象は解決策を探している
写真キャプション:学校の前で女子学生を悩ませる現象は解決策を探している

■学校の無秩序!

2012年10月3日 『アル=アハラーム』

【調査:マナール・アル=グムリー】

革命以来社会を席巻している暴力現象から、学校は安全でいられなかった。国中に蔓延した治安の弛緩は厳しさを増した。本報告の始まりは、アル=マアーディーにある教育行政機関に隣接している女生徒の実習学校である。

ある女性教師は、少女たちへの嫌がらせが発端となって学校の壁の外で発生した、女子高と実習学校の生徒の間の諍いについて「教師たちが迅速に介入し、喧嘩をやめさせなければ、修羅場が発生していただろう。このような現状は、毎日ではないにせよ毎週、大方の学校の前で繰り返されていることである。こうした諍いの結果、多くの負傷者が出ているし、殺人に至るかもしれない。」と語った。本紙の調査は、暴力行為から何が生まれたかを観察するべく幾つかの学校を廻った。

バトラのムーサー・ビン・ヌサイル小学校の前で、ある女生徒の母親は次のように語った。「学校で起きる問題の大半は、児童に個人授業を無理矢理受けさせるため、彼女らを殴ったり脅したり、あらゆる方法で圧迫する教師たちにある。だから、一つの科目に月謝100エジプト・ポンドで全員の生徒に個人授業をした教員は、解雇するべきだ。2日前にはアラビア語の教師が小学校3年生の女子生徒を杖で叩き、彼女の手を骨折させた。彼女は、骨がもろい疾病にかかっていると訴え、警察署への申告書類を作成した。申告書の作成は、校長や教員たちが女子生徒の保護者に申告書を取り下げさせようと慰撫を試みたにもかかわらず行われた。」

生徒同士、または生徒から教師への暴力が激しい不良校として有名なマアーディーのアル=アスカリー高校の前で、取材班のレンズは学生たちが出席をとった後に壁を飛び越えて(学校を脱走するのを)観察した。学生たちは煙草を吸い、互いに品のない言葉で罵り合い、慎みを損なっている。その内の一人、ムハンマド・アフマドと名乗る学生は次のように話した。「俺達は何も教えてくれない学校じゃなくて、外での勉強に頼っているんだ。彼らは説明やその他で時間を無駄にするようなことはない。教師が日付と科目名と学校から脱け出した理由について書き留める一方で、俺達は煙草が吸いたくて休憩を延ばしている。サッカーの試合をしたいヤツもいれば、インターネットやゲームをしたり、チャットしたりするためにネットカフェにも行きたいヤツもいる。」
(後略)

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( 翻訳者:岸本聖美 )
( 記事ID:27757 )