オザル元大統領の遺体はなぜ骨になっていなかったのか?
2012年10月04日付 Hurriyet 紙

お墓から回収されたトゥルグト・オザル第8代大統領の遺体の状態に関してある専門家は次のように述べた。

法医学の専門家であるセヴィル・アタソイ教授は、故トゥルグト・オザル第8代大統領の遺体の大部分が腐敗せず、ある種のミイラ化をしており、石鹸化のプロセスにあると述べた。サードゥッラー・エルギン法務大臣とアフメト・オザル氏、そして遺体に関して情報を持っている人々が行った会見で、トゥルグト・オザルの内臓まで、特に腰から下の体全体が腐敗から守られていることが分かった。Khaber.com.trは、「なぜ虫はオザルを侵食しなかったのですか?水と死体防腐処理以外に、虫を遠ざけたものは何だったのですか?」と尋ねた。この質問に対して法医学専門のセヴィル・アタソイ教授が答えた。教授は、khaber.com.trに対して行った最初の発表で、油分と水分が腐敗を止めたのだと述べ、トゥルグト・オザルの遺体の腐敗していない大部分へ生きている有機体がなぜ到達しなかったのかを以下のように説明した:

■思いがけない条件が一度にそろった

「これは思いがけずに、ごくまれに遭遇するある種のミイラ化であり石鹸化(屍猟化)なのだが、多くは自然要因が一度に起こった場合に可能となります。遺体が、酸素のない環境又は水中に置かれ、さらに体内の油の比率が高くても、それだけでは(ミイラ化の)意味を説明できない。埋葬が適切な季節に、一定の温度で、一定のpH度(弱アルカリ)で、一定の深さで行われることが必要なように、遺体の内外から損傷を与える、生きている有機体に全く遭遇しないことが必要である。

■体を保護層が素早く覆った

石鹸化が、埋葬からどのくらい後に始まったか分からない。しかしながら、埋葬後数時間後にこの保護層が形成され、またはそれが6カ月後には完成したことを示す現象が存在する。トゥルグト・オザル元大統領の目撃者によって明かされた最初の所見にしたがって、私たちがこの出来事を考察した限りにおいて、体を素早く守る、ある蝋(ろう)の層が遺体を覆い始めていたと言うことができる。

■奇跡が起こった

通常の状態では、地中の生物は素早く遺体から栄養源を摂取し始め、同様に体内のバクテリアが腐敗への道を開く。しかし、石鹸化が起きている場合、内臓に至るまで体全体が守られる。大きいものも小さいものも、さまざまな生きている有機体がトゥルグト・オザルの体へ内外から損傷を与えたとしたら、石鹸化は不可能だっただろう。

要約すると、この事件で、石鹸化をもたらし腐敗を止めるうえで、非常に適切なパラメーターが一度に生じたと見てとれる。私はこれを奇跡として評価している。なぜなら、同じ場所に埋葬された二人のうち一人には石鹸化が起こったけれども、他方にはこれが見られなかったことを知っているからだ。

■生きている有機体が体に達する前に石鹸化が始まった

このため、元大統領の遺体の大部分が全て守られていたことは、腐敗し、虫が体内に到達する前に遺体がある蝋(ろう)の層によって保護されたことに起因する。」

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( 翻訳者:甲斐さゆみ )
( 記事ID:27788 )