■イスラエルのビデオ映像　中東戦争時のエジプト人捕虜への拷問・侮辱が明らかに
■軍服を脱がされた上での、残酷な暴力に晒されたことが明るみに出る

2012年10月12日『クドゥス・アラビー』

【ガザ：本紙、アシュラフ・アル=ハウル】

イスラエルのとあるインターネットサイトが、古いビデオ映像を伝えた。映像では、1967年の中東戦争時に、イスラエル軍兵士が、エジプト人兵士捕虜に対し屈辱的な拷問を行う様子が撮影されている。また軍服を脱がせ、下着だけにさせて、暴力的に殴っている様子などが映し出されている。

この「ワッラ」というサイトが、これら一連の短いビデオ映像を伝えた。これらの映像は1967年の中東戦争時にビデオカメラで撮影されたもので、記録映像を集めた多くのシーンを記録した別の複数のビデオカメラ映像に含まれていた。映像は、イスラエル軍人の恥と醜聞、そしてイスラエルによるエジプト人捕虜に対する根拠のない侮辱的な扱いを示すものである。

これら映像の撮影は現エジプトのアリーシュにあった飛行場地区近くのイスラエル軍キャンプで行われた。エジプトがイスラエルに大敗を喫し、またパレスチナの西岸地区及びガザ地区、シリアのゴラン高原、エジプトのシナイ半島地区がイスラエルに占領されてしまった後のことである。

イスラエル軍はこの戦争でアラブ軍に大勝利し、一方のアラブ側は「ナクサ（退歩、逆戻り）」と名付けられた厳しい敗北を味わった。

ビデオ映像は、たくさんの人で満杯の混み合ったトラックに乗せる前に、エジプト人捕虜に対しイスラエル軍が残酷な取り調べを行ったことも明らかにしている。
また、その後捕虜たちが強制収容所へ到着してトラックから降りた際に、イスラエル人兵士達が一人のエジプト人捕虜を警棒で残酷なまでに殴っていたシーンも見られた。

映像にはまた、軍服を脱がされ、下着のみを身につけただけのエジプト人兵士達が映し出されていた。その状態で、イスラエル人兵士が侮辱するかのように、何度も彼らに対して、立て、座れ、の命令を繰り返していた。

また別の映像では、数多くの捕虜達が、顔を地面に向けて横になり、手を頭の後ろにやっていた。

ビデオカメラは、またイスラエル人兵士によるエジプト人捕虜に対するこのような暴力的な振る舞いを撮影している。

このインターネットサイト「ワッラ」によると、初めて、一週間に一回ずつ六月戦争時の貴重な記録映像を公開していくという。

「ワッラ」担当者は、これらのフィルムがイスラエル人の羞恥心に訴えるような、またイスラエルの歴史の本の中でその不滅の記述を試みることがないような、残酷な事実を明らかにするだろうと言う。

またこのサイトが以前に行った調査では、この戦争時にイスラエル軍が何百人もの多くのエジプト人を捕虜にした後、処刑したことが明らかになったという。この時の敗北はエジプトを大いに苦しませた。

エジプト側で記録された報告書もまた、56年から67年にかけての戦争においてイスラエルが、エジプト人を捕囚後に、故意に捕虜を殺害していたことの事実を認めている。またこの記録はイスラエル高官たちの告白に基づいている。それは激戦地「ミトラ回廊」での多数のエジプト人兵士の殺害や、そして多くのエジプト人の遺体を解体したことなどにかんするものである。

各種メディアも、イスラエル軍が250人のエジプト人捕虜をシナイ半島で殺害したことを伝えている。これは1967年の六月戦争が終わったすぐ後のことであり、報復に動機付けられたものであった。

また、冷血にもエジプト人兵士の殺害を実行した疑いで、ベンジャミン・ベン=エリエゼルが以前告発された。彼は後に国防相となった人物で、イスラエルの労働党の指導部の重鎮である。殺害時、捕虜達は地面に顔を向けてひれ伏すことを強制され、後ろ手に縛られた上で、頭の後ろから撃たれたという。告白記録によると、ベン=エリエゼルの命令は、腕を上げて降伏した後でさえも、非武装のエジプト人兵士を撃つことだった。

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（ 翻訳者:山崎やよい ）
（ 記事ID:27874 )