クルド問題の解決プロセスがオスロ交渉の後停滞し、クルディスタン労働者党(PKK)がテロ活動を激化させた夏のプロセスの後に、問題を対話により解決しようという点で国が「最高レベルで」行動に移ったことがわかった。
アブドゥッラー・ギュル大統領はこれにおいて、平和民主党(BDP)のペルヴィン・ブルダン氏、スッル・スュレイヤ・オンデル氏、マルディン県選出で無所属議員のアフメト・チュルキュ氏を招き、チャンカヤ(大統領官邸)で話し合いを行った。
ギュル大統領は10月9日にBDP代表団を招き、テロとの闘いや、クルド問題の解決において、議員らに今後このプロセスが非常に重要であり、それを十分に検討する必要があるとの注意を行った。
ギュル大統領は話し合いで、議員らがこのプロセスにおいて主導権を確立することを望み、中立的な態度をとれば政治的な対話相手という面でBDPとの間に問題は生じえないであろう、また解決へは、武器や暴力ではなく対話と話し合いによってたどり着けると信じていると話した。ギュル大統領は話し合いでPKKとBDPの会見についても注意を与え、この件への反発を想起させ、議員らに責任ある態度を求めた。
ギュル大統領の対話の呼びかけに対し代表団は肯定的に応じ、PKKとの話し合いにおいて、自分たちは対話者となりうる、そして平和をもたらすために解決プロセスにかかわっていきたいと話した。
また代表団は、ハブル国境門でのプロセスに積極的に関われなかったことに関し不快であると発言し、(自分たちは)政府のことも、PKKのこともよく知っていると述べ、「新しいプロセスでもあなた方はPKKを知ることはないでしょう。PKKもあなたたちのことを理解しないでしょう。しかし私達は 政府のこともPKKのこともよく知っているのだ」と言った。
■話し合いに関する公式声明がなされた
BDPは、党所属の議員らがギュル大統領、ジェミル・チチェキ・トルコ大国民議会議長、公正発展党(AKP)会派とそれぞれ会談し、これらにおいて中東、シリア、クルド問題の解決が話し合われたと明らかにした。
BDP党本部による文書発表では、国で徐々に強まった緊張、衝突が増加の一途を辿ること、首相が「必要ならオスロ交渉に再度戻る」と述べたこと、一方で中東の状況が不安な局面を迎えていること、トルコがシリアと開戦直前であることといった重大な展開を考慮して、アブドゥッラー・ギュル大統領、ジェミル・チチェキ・トルコ大国民議会議長、AKP会派と話し合いを行ったと書かれていた。
全ての会談がBDPと党首の了承のもとに、BDPが会談の約束を要請するかたちで実現したとする文書には、次のようなことも書かれていた:
「私達は行われた話し合いで国や政府の姿勢、政策、アプローチを理解しようと努めました。わが党は中東とシリアの問題における自らの見解、また、トルコの民主化とクルド問題の解決に関する政策についてもこれらの話し合いで言及しました。話し合いの結果、世論と分かち合うことのできる新しい状況は生じなかったので、行われたやりとりが世論に公開される必要性は見られませんでした。」
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( 翻訳者:畔上曜子 )
( 記事ID:27934 )