首都の通りで犬を連れて散歩する者たちが跋扈(下)
2012年10月29日付 Mardomsalari 紙

犬を飼う文化が若者の間で浸透

 社会病理学の専門家であるホセイニー博士は、このことについて次のように述べている。

犬を連れ回す風潮の蔓延は、社会における西洋の破壊的な文化の蔓延を意味している。残念ながら、この文化は社会の中で広まり続けており、真剣な対応が必要である。イランでは犬は家畜の群れや家を守るために〔戸外で〕利用されてきた。また、イラン人はこの動物を不浄と見なしているため、家の中に入れることは控えてきた。

 同氏はその上で、次のように続けている。

しかし現在、イラン国内への西洋文化の普及とともに、この動物は簡単に家のなかに侵入し、贅沢な生活を誇示するための小道具となっている。多額のお金を出して高価な犬を飼うことが、若者らの間で広まっている。残念なことに、一部の女性の犬への感情が、彼女たちに子供を持つ気を失わせているのを、われわれは目の当たりにしているのである。

警察「われわれは取り締りを行う」

 この件に関し、治安維持軍総司令官も、首都の通りで犬を散歩させる行為に対し、警察は取り締まりを実施する予定であることを発表し、次のように述べている。

警察は犬の散歩問題の取り締まりを決定している。というのも、法律によれば犬や動物一般の移動には特別な規則があり、そのための特殊な車両が用いられることになっているからだ。また、我々はイスラーム社会に住んでおり、犬は通りに存在すべきでない不浄な動物だからだ。そういうわけで、公共の道で犬を散歩させる人々に対し、警察は取り締まりを行う予定であり、これに関して大テヘラン治安維持軍とも調整が行われている。

犬を飼う人々を襲う病

 残念なことに、家で動物を飼いたがるイラン人の大部分にとって、この問題は見栄という側面を多分に有している。特に、近年では高い金額で室内用のペットを売買したり、ペットに奇妙奇天烈な名前を付けたりといったことが行われており、そうしたことは一種の流行に近い現象となっているのだ。しかし、こうした流行かぶれは、他の市民への迷惑をともなうだけでなく、これらの動物の飼い主をも困難に巻き込んでいるのである。

 犬はイスラーム法学の観点から不浄なものと見なされており、その売買はハラーム(イスラーム法上の禁止)である。もちろん、偉大なるマルジャエ・タクリード(シーア派の最高の宗教的権威)たちのファトワーによれば、猟犬や牧羊犬、農耕地の犬、庭や家の番犬など、〔ファトワーの中で特別な存在として〕言及されている犬の売買については、このファトワーに当てはまらない例外とされている。ただし、〔そうした犬についても〕犬の不浄性に関する判断は、有効なままである。

 他方、室内犬を飼う人は、動物を触ったあとも手を洗わない者が多く、またこの動物が主人のベッドのなかにまで入ってきたりすることもしばしばであるため、犬のもつ細菌が家の住人に移り、家族のメンバーに広がってしまうことが多い。

 犬を飼う人のほぼすべてが、自分の犬と一緒に食事をとっており、また彼らの半数以上が、この動物にベッドの上で自分の傍に寝ることを許可している。アメリカの研究者らの調査によると、〔‥‥〕家で犬を飼っている人の10%が、人畜共通の大腸菌を保菌しているのだ。

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( 翻訳者:8409131 )
( 記事ID:28168 )