イスラエル、パレスチナの国連加盟申請に対抗してオスロ合意の破棄を警告
2012年11月14日付 al-Hayat 紙
■イスラエル、パレスチナの国連加盟申請に対抗してオスロ合意の破棄を警告
2012年11月14日『アル=ハヤート』
【占領下エルサレム:アーマール・シャハーダ】
イスラエルは、国連でパレスチナをオブザーバー国家として承認するよう求めるパレスチナ自治政府の動きを阻止するために国際的な働きかけを強化している。イスラエル外務省は、パレスチナの要求を拒否するとの同国の立場を説得するよう各国連加盟国に駐在する大使や外交使節団に指示を出した。同国大使らは各国代表に対して、「このような措置はイスラエルとパレスチナ自治政府の間で結ばれた諸合意に違反するものである。また、加盟申請の提出はオスロ合意の破棄に正当性を与えることになるだろう」と伝える予定だ。
イスラエルは、パレスチナ自治政府がイスラエルと同国の政治・軍事指導者を様々な犯罪容疑で国際刑事裁判所に提訴するのを恐れて、このような働きかけを強化している。外務省高官の話としてイスラエルのメディアが伝えたところによると、パレスチナのマフムード・アッバース大統領に圧力をかけて加盟申請に向けた取組みを続けないよう警告をするために、より多くの国を動員することに焦点を当てて国際的な働きかけを行う予定だという。しかし、アメリカのバラク・オバマ大統領がアッバース大統領に要求を撤回するよう説得することに失敗したことを受けて、イスラエルの努力が成功しないと予想されている。アメリカがパレスチナ側に国連に赴くとの決定を撤回するよう説得する努力を続ける中、米国務省高官のデーヴィッド・ヘイル氏がスイスでアッバース大統領にメッセージを伝えるべく会談する予定であると伝えられた。メッセージの内容は「アメリカ政府はパレスチナ側が予定している措置を『望まれる目的を実現し得ない悪い考え』と見なしている」というものだ。
イスラエルは、オブザーバー国家として承認を求めるパレスチナの要求が国連加盟国193ヶ国のうち少なくとも150ヶ国の支持を得ると予測している、との指摘がある。イスラエルは、総会決議に対して拒否権が行使されないことを大いに懸念している。なぜならこのことは、投票を取り消すことができるのがマフムード・アッバース大統領だけだということを意味しているからだ。
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( 翻訳者:小澤菜穂 )
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