北イラク・クルド自治政府天然資源相、「トルコとの関係は当然のこと」
2012年11月15日付 Hurriyet 紙
アスティ・ハブラミ北イラク・クルド自治政府天然資源相は、「我らが裏庭」と表現したトルコが、50のその他の企業のように、この地域で利益を得るのは当然であると語った。
アスティ・ハブラミ北イラク・クルド自治政府天然資源相は、北イラクの50のその他の企業のように、トルコが利益を得るのは当然であると強調し、「アメリカや、ハンガリーの利益があるなら、どうしてトルコの利益がないなどということがありましょうか。トルコと良好な関係が有るといって、何故これほどまでに批判されるのだろうか。クルド自治政府とトルコが密かな意図を持っていると考えるのは間違っている。すぐに「トルコはイラクを分断しようとしている」といった声が聞かれる。我々は過去に大変つらい目にあった、他のイラク人のように、我々は憲法上の権利を求めているのだ。これは分離を望んでいるということにはならない」と述べた。
■イラクとは対話継続中
昨日、イスタンブルにて開催された大西洋エネルギー・経済会議で、経済、エネルギー、外交といった様々な分野での重要な議論がなされた。イラクの北イラク・クルド地域の問題を扱うセッションでは、トルコと北イラク・クルド自治政府の間の関係親密化について話し合われた。ハブラミ北イラク・クルド自治政府天然資源大臣は、トルコとよい協力関係が築かれていること、そしてそのことに誇りを感じていること、しかしながらイラクに敵対するようなことは考えていないということを強調した。イラク政府とは引き続き対話を続けており、関係が続いているとするハブラミ大臣は、「憲法が完全な形で適用されるよう努力するつもりだ。莫大な石油、天然ガスが埋蔵されている。これらをどうにかして市場に出す必要がある」と述べた。
■トルコがイラクを分断することはない
ハブラミ大臣は、これらの石油、天然ガスをどうにかして市場に届ける必要があるとし、次のように続けた。「もし石油収入の問題が解決されるなら、技術的な問題はより簡単に解決される。我々は今その過渡期にいる。民主的なプロセスも進んでいる。一日25万バレルが合法的に輸出されることについて言及している。すべてをトルコに運ぶわけではない。我々のためにも使う。トルコはイラクを分断しないが、イラクの政治がイラク分裂の原因をつくっている。トルコはイラクの内政に干渉しているとの非難を我々が取り除く必要がある。トルコも他と同様、経済的利益を有している。これは間違っていない。紛争を煽ってなどいない。トルコが悪者であることなどない。こうした非難を、我々政府として完全に否定する。
■埋蔵量450億バレル
ハブラミ大臣は、北イラクに埋蔵されているとされる450億バレルの石油と天然ガスは、イラク中央政府と北イラク・クルド自治政府の間の諸問題により(産出が)止まることはなく、急速な需要増を見せる国外市場に輸出されることになると強調した上で、「北イラク自治政府は経済の面でも、正しい一歩を踏み出している。450億バレルの石油や天然ガスは、無能な政治家ゆえに(政治が滞ったからと言って)待ってはくれない」と述べた。
■トルコだけの肩にかかっているわけではない
トルコのタネル・ユルドュズ・エネルギー天然資源相はTANAPプロジェクトに対して以下のように述べた「NABUCCO、ITGI、TANAPのようなカスピ海の天然資源をヨーロッパに運ぶプロジェクトにはプラス、マイナス両面がある。我々以外に、このプロジェクトの継続を決定したのがシャーデニズ第二合弁企業である。トルコはここで単独で決定を下せる立場にない。シャーデニズ第二合弁企業の共同プロジェクトがこの問題で下す決定は重要である。我々にとって最も重要なのは、TANAPのような(アゼルバイジャンとトルコの二国間による)ブロックプロジェクトを動かすことである」
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( 翻訳者:有田 潤 )
( 記事ID:28254 )