■50人を超える俳優の移住が、シリアドラマの混乱を招く
2012年11月19日『アル=ハヤート』
【ロンドン:本紙】
次のシーズンでのシリアドラマの危機的状況が継続している件についての話は、周知のこととなった。これはシリア国内全体、特にダマスカスでの諸般の事件は50人以上のシリア人俳優をアラブ諸国やその他の外国への移住へと追いやった。
これらの移住者は、次の3種類に分類することができるだろう。
第一は、はじめから体制に反対しており、生命の危険から出国した俳優である。彼らは現在、政治的問題に関して働きかけ、政権打倒を呼びかけている。彼らの中で特に有名なのは、ファーリス・アル=ハルー(パリ在住)、アブドゥルハキーム・クタイファーン、ルワイズ・アブドゥルカリーム、ザイナ・ハラーク(カイロ在住)らである。
第二は、治安の緊迫化と製作会社が活動を忌避した結果、シリアでのドラマ撮影継続が困難になった後に、海外での活動の機会を探していた俳優である。これらの者の中には、体制支持派と反対派とがいる。反対派としては、ジャマール・スライマーン、キンダ・アルーシュ、マクシーム・ハリール、スーサン・アルシードら、支持派としてはジューマーナ・ムラード、スーザン・ナジュムッディーン、ハヌーフ・ハルブートゥリー、バースィム・ヤーフール、ティーム・ハサン、アイマン・ザイダーン、サラーファ・マアマール、クサイ・ハウリー、サイフ・サビーイー、サーミル・アル=ミスリー、ジーニー・アスブル、ディーマ・アル=ジュンディー、ナスリーン・ターフィシュらがおり、ほとんどがカイロかベイルートに住んでいる。
第三は、生命の危険から移住した俳優らであり、彼らのほとんどは革命勃発時から政治的問題に関わろうとせず沈黙している。有名なのはアマル・アラファ、アブドゥルムヌイム・アマーイリー、カーリース・バッシャール、ラガド・マフルーフ、マディーハ・カニーファーティー、サルーム・ハッダード、マハー・アル=ミスリー、ディーマ・ビヤーア、バースィル・ヒヤートらであり、彼らの一部は湾岸に、他はアメリカに住んでいる。
(俳優たちの海外脱出という)拡大しつつある現象は、シリアの反体制派俳優らにとっては論理的なことに思われる。彼らは、治安機関の事務所やアッ=シャッビーハ方面からの脅迫や脅しに曝されていた。また、この現象は脅迫を受けていなくても、生活の糧を求めて海外移住した反体制派よりの俳優たちにとってももっともなことである。しかし、この現象は革命勃発時よりシリア体制擁護を押し出した者たちにとっては本当に、本当に論理的ではない。彼らは当初からのデモ参加者や革命派を、「(外国の)傭兵、傀儡」から始まり「裏切り者」に至る醜悪な表現で言い表している。また、反体制派によると、体制擁護派の俳優たちにとってはシリア国内に残ることは価値のあることだ。とりわけ、彼らは幾度もシリアを離れることを拒み、祖国の地で、その指導者を守って死ぬ意志を強調していた。
(後略)
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( 翻訳者:松屋直子 )
( 記事ID:28288 )