イラク:バグダードでシリア演劇を上演
2012年11月20日付 al-Hayat 紙


■「マウラーナー」は比喩を用いて革命を演じる、恐怖に関して直接的に

2012年11月20日『アル=ハヤート』

【バグダード:アリー・アッ=サラーイー】

シリアの演劇者たちは、どうすれば今日のシリアの状況を30分で演じることができるだろうか?もし「サタンは細部に隠れている」と我々が認めれば、ダマスカスの詳細に関する演劇は多くの想像と苦しみを必要とする。同様に、シリア人演出家であるガザワーン・カフワジーは彼の街をスーフィー的に描くことを好み、イブン・アラビーを援用した。カフワジー氏は、最近バグダードで開催された若手演劇者の祭典に参加した。

メウレウィー教団風の踊り手が、哲学者であるマヒーッディーン・イブン・アラビーの墓の前に控えている…自身の演劇「マウラーナー」のこの光景でカフワジー氏は精神的雰囲気の隠喩を用いた。この「マウラーナー」はラビー・タウマが書いたものである。イマームの周りで円になる、「スーフィー教団信徒」の踊りは、カフワジー氏や彼の演劇団の見解からはダマスカスを描くのに最適な方法であると思われる。信徒たちは泣きながらダマスカスの周りを回っている。同様に、たとえ徐々に境界部に押し出すとしても。死にそうな踊り手は、イブン・アラビーの助けを求めて叫ぶ。

上演前、「マウラーナー」が国立劇場の広報ポスターに掲載されただけで、この活動はシリア人の作品がバグダードで、この革命の時に演じるかもしれないことへの注目と関心を引き起こしたようだ。なお、国立劇場では、11月6日〜13日に若手演劇祭が行われた。シリア人芸術家が自分の国で起きていることを演じるかもしれないことは言うまでもなく、大衆の期待の高まりはこの演劇を損ねた。作品の上演は詩的な引用が満載だったが、受け手は一層の象徴性に(対応する)準備ができていなかったと言うことができる。我々は大衆の期待の大きさを、シリアの光景(の表現として)他のいかなる方法よりも象徴性が高いと思われる直接的表現が役に立つかもしれないと想像するかもしれない。演劇家のほとんどは、直接的表現に依拠していない。

カフワジー氏は、高度な感受性で、日常に反応しているシリアの演出家の一人である。彼はスーフィズムに取り組む他の芸術家たちと同様に、スーフィズムについての思考や表現を濃密にするために死と誕生を基軸にした。これは受け手にとっては偽善や逃避のように見えるかもしれない。バグダードでの演劇上演の数日前に書かれた彼のメモには「自殺の前に一瞬考えた。死の証言にはなんと書かれるだろうか?人々は墓石のクルアーンのファーティハ、名前、経歴を刻むだろう…それはなんだ?」

カフワジー氏やこの劇の作家は象徴化に頼っている。しかし、シリア人演劇家(を理解する)用意ができている大衆の多くは、革命の光景に肉薄した。彼らは、まるでこの上演がダマスカスで行われ、シリアの治安要員がこの動きの全てを監視しているかのように、この作品は臆病であると感じた。記者たちと批評家との会談の中でカフワジー氏はこの様な考えを否定し、スーフィズムや精神性の観点からシリアの光景や革命の光景を表現することを好んだと主張した。同氏はまた、一部の者がスーフィー思想はシリアのできごとや演劇を包括することができないと考えていることを評価していない。これはスーフィズムの文書の状況において困難であるように思われる。スーフィズムの文書は、愛や情熱といった感覚の表れから自らを解き放ったものである。特に「彼が愛する」シリアを泣かしている。「マウラーナー」はスーフィズムの外装の罠にはまったかもしれない。観劇したイラクの批評家の表現によれば、今のシリアと「繋がりたい」という大衆の切望から遠ざかってしまったのである。

しかしこの演出家(カフワジー氏)はシリアの演劇人の中でより直接的表現をとる演出家であると思われた。「マウラーナー」がアラブの春の曖昧性や、死の魅惑を通してアラブの春のスーフィズム的対処に尽力した一方、恐れは暗喩を含まない魅惑であった。というのも、カフワジー氏はフェイスブックの記事に、「私はダマスカスに戻らないと確信していた。ほら、私は家族と一緒にそこを去った。そして私の家は燃え私の親族は殺された。しかし私は、シリア・テレビのバグダード特派員に対する発言を拒否した一方、彼に言った。あなたがたはどこにいて、あなたがたはどこにいたのか?と。彼は答えた。我々はここに存在し、あらゆる場所にいる。私はそのとき確信した。上演の直後に私は戻る。私は、まだ単なる一匹の魚だ」。

おそらく、「マウラーナー」はカフワジー氏に逃亡カードを勝ち取らせるためのものだったが、スーフィズムの象徴で暗示した死の思考は彼をダマスカスへ帰した。そこでは死は暗喩に耐えるものではない。

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( 翻訳者:渡辺亜実 )
( 記事ID:28294 )