アタライ副首相は、クルド語や他の言語を母語として話す市民のため、行政サービスの利用を容易にする法整備を進めると明らかにした。
政府は「母語で証言する権利」の草案に次いで、AKPの2023年ヴィジョンにも記述のある、行政サービスにおけるクルド語を始めとする母語の使用について、法的基盤を構築すべく法整備を始めた。ベシル・アタライ副首相は、この件で作業がすすめられていることを明らかにした。
アタライ副首相は昨日、トルコ大国民議会(TBMM)で数名の記者との特別会談でこれを明らかにした。アタライ副首相は、(法廷で)母語で証言をする権利に関する法整備について、以下のように述べた。
「作業は単語レベルにまで進んでおり、以前政治的に下された決定を文書化している。これはとても大きな法整備だ。これは他の言語にも適用される。多くのトルコ人がヨーロッパに住んでおり、彼らは現地の言葉を母語よりもよく知っている。ことが司法に関するとなると、おそらく詳細まで細かく説明することが、訴訟においては大変重要になってくる。我々は、彼らが自分の考えを述べることが出来る制度を整えていく。」
■「両者を混同してはならない」
アタライ副首相は、母語で証言する権利が、取調べの際にも適応されるのかという質問に対し次のように答えた。「全くトルコ語を話せない者については、既存の法律ですでに規定がある。トルコ語を話せないのであれば、各段階において通訳を通じて発言できるようになっている。警察に捕まってから司法の最終段階までだ。今回の法整備は、トルコ語を少しは理解できる者や、自分の考えをよりきちんと説明したい者のための制度である。両者を混同しない必要がある。」
■「法的基盤が出来る」
アタライ副首相は、「公的機関での母語の使用に関する規定はあるのか」と言う質問には、以下のように答えた。
「重要なのは行政サービスで実際使われているかではなく、使うことが出来るように定めることだ。前者は今でも適用されていることだ。どこか県庁へ行ってみるといい、そうした光景が見られるだろう。つまり社会サービスを受けようと申請に来た市民、例えば、ある女性が、どこかからシュルナク県に来たとする。彼女がトルコ語を知らないなら、社会的サービスを受ける時、必ずそこで彼女に通訳をする人がいる。緊急警報を複数の言語で設定した県知事もいた。母語がトルコ語でない者やトルコ語が分からない者のためにだ。ただ、今回の我々の取組みは、これに法的基盤を与えることだ。今行おうとしているのはそういうことだ。」
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:田中けやき )
( 記事ID:28307 )