「国会議員被選挙権」が、トルコ大国民議会(TBMM)憲法調整委員会で議論された。
被選挙権を持つ年齢を18歳に下げる提案が今回の委員会で話し合われた。この提案に関して公正発展党(AKP)は野党の支持を求めているが、思うような支持は得られていない。
公正発展党と平和民主党(BDP)は18歳で被選挙権を有することに賛成しているが、共和人民党(CHP)は「18歳では結婚もできないのに」と反対した。民族主義者行動党(MHP)の党員は「テロリスト達が国会に入リ込むことになる」と懸念し提案に賛成しなかった。
TBMM憲法調整委員会の下部委員会は、「立法」で定められている「国会議員被選挙権」について議論した。これにより、被選挙権を18歳に下げるというAKPとBDPの提案が議論に上がった。提案に対しCHPとMHPからは厳しい意見が上がった。
CHPは被選挙権を有する年齢を21歳に下げることを要求、MHPは現在のまま25歳でとどめておくべきだと主張した。
CHP委員会メンバーのシュヘイル・バトゥム氏は、被選挙権の年齢を18歳に下げることで若者の兵役問題が起こると主張し、気になる例を挙げてみせた。「兵役に就かない人が国会議員になり得てしまう。兵役をせずに人々は仕事に採用されないし、商売を開くこともできないし、結婚さえできないのに」と述べた。「国会議員に選ばれたらどうやって大学で勉強するのか」とのバトゥム氏の質問に、AKP党員からは「通信教育に行けば良い」との提案があった。MHPは18歳で国会議員になった場合、兵役につかなくても良くなり、テロリストが国会に入り込むという事態を引き起こすと主張した。
国会議員になるための学歴も話し合われた。CHPは「トルコ語の読み書きができること」、AKPは「初等教育が修了していること」が条件であるとする一方、BDPは学歴を条件にすることに反対した。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
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( 翻訳者:榎本有紗 )
( 記事ID:28459 )