若い夫婦が服装めぐる見解の相違で離婚
2012年11月29日付 Mardomsalari 紙
若い女性が家庭裁判所を訪れ、
夫と知り合った頃、彼は服装や信条について、これといった意見は言いませんでした。ただ婚約中に、一緒に暮らし始めるまでの短い間だけ、彼の家族の人と同じような服装をするよう、私に求めてきたことがありました。ところが結婚した後になっても、彼は私に、自分の家族と同じように振る舞うよう、私に求めてきたのです。私の家族と彼の家族とでは、考え方が互いにかなり違うにもかかわらず、です。
と訴えた。
イラン学生通信(ISNA)によると、若い夫婦が家庭裁判所に出廷し、裁判官に協議離婚の届け出を提出した。裁判の冒頭で25歳になる若い女性は、裁判官に「1年半前、私は大学で夫と知り合い、付き合っているうちに結婚することを決めました。とはいえ、この決定は両家の文化水準〔の違い〕を考慮せずに決められたものでした」と話した。
彼女はその上で、「夫はとても伝統的で敬虔な家の出で、彼の家族の人たちは私の服装を最初から受け入れず、そのことを問題にしていました。というのも、彼らは私に対し、彼らと同じような服装をするよう求めてきたからです。しかし私は、自分の服装には問題がないと心底考えていたため、それを変える必要性は感じませんでした」と続けた。
この若い女性は、夫も最初はこの服装の私を選んだのですと指摘した上で、「夫は交際中、自分の家族の信条については一切話さず、自分の家族の人たちの服装は、私の家族のそれと変わらないかのようなふりをしていました。私たちの家族は互いに、信条面で大きく異なっていたにもかかわらず、です」と述べた。
彼女はさらに、次のように指摘した。
夫の求めに応じて、私たちの家族が互いに知り合う時だけ、彼の家族が気に入るような服装を私は選びました。夫もその時私に、この服装は婚約中だけで、それが終われば、好きなように服装を選んでいいと言ってくれました。ところが残念なことに、結婚後私たちの間の問題は以前よりずっと大きなものとなってしまいました。というのも、夫は子供の時から慣れ親しんだ自分の信条を捨てて、私のように考えることができなかったからです。〔‥‥〕
この25歳の若い女性はつづけて、次のように述べた。
一緒に生活して数ヵ月が過ぎるうちに、私の服装が生活の根幹を揺るがす問題になってきました。というのも、夫の家族の人たちは私の服装について見過ごすことができず、そのために夫に対して定期的に、私と離婚し、自分たちと同じような考え方の人と再婚するよう求めるようになったからです。同じ様に私の家族も、私たちは別れるべきだと強く主張するようなってきました。というのも、私たちの結婚は最初から間違ったものだったのであり、手遅れになる前に互いに別れるべきだ、というのが私の家族の考えだからです。
裁判の続きで、26歳になるこの女性の夫は、裁判官に向けて次のように述べた。
妻には〔私との離婚を請求する〕権利があります。というのも、私は大きな過ちを犯したからです。私は、もし妻が婚約中に私の家族と同じようなヘジャーブ〔※イスラーム的に妥当とされる服装〕を身につけてくれれば、結婚後も同じような服装のままずっと過ごすよう、彼女を説得できると考えていたのです。しかし、そうはなりませんでした。私が考えていたよりもずっと早く、私たちの生活は破綻してしまいました。〔‥‥〕
26歳になるこの男性はその上で、「妻への婚資金は『自由の春』(8.33グラム金貨)100枚で、彼女の望み通りに支払うつもりです」と述べた。
ISNAによると、裁判官は若い夫婦の申し立てを聞いた後、相談窓口に行って協議離婚を思いとどまるよう促したが、しかし若い夫婦は離婚をすると言って譲らなかった。そのため、裁判官はこの若い夫婦に対して、協議離婚の判決を下した。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:8404151 )
( 記事ID:28475 )