イスタンブル暖冬、衣料業界不振に泣く
2012年12月13日付 Zaman 紙


冬の到来にもかかわらず、長期予報よりも暖かい冬であったために、冬物衣料の売り上げが鈍化した。衣料業界は販売の数値目標に及ばなかったとして、シーズンに割引価格で突入せざるを得ないと述べた。

既製服業界のトップたちの内、キーウル社の取締役社長アブドゥッラー・キーウル氏は、「早期の割引からも利益が得られなかった。残念なことに我々の売上は期待したほどのレベルではなかった」と述べた。ネグレティ・テクスタイル社の取締役社長ジェム・ネグリン氏は11月が暖かだったことと早期の割引が、冬の売上に悪影響をもたらしたと強調した。一方、スュヴァリ衣料品社の取締役社長アフメト・ジョシュクン氏は、この冬に売上が20~30%ほど増えたと明らかにした。

暖冬は衣料品業界にとって不利にはたらいた。11月に好天が続き、ジャケットやコート、マフラーなどの売上を鈍らせた。割引の前倒しに解決策を見出した衣料業界のトップらが、ジハーン紙に冬物の売上評価を明らかにした。

キーウル社のアブドゥッラー・キーウル社長はこう述べる。
「先はまったく見えない。気温が低下するのを待ち続けたが良い天候が続き、冬の遅い到来が業界に打撃を与えた。小売りの売上では大きな減少が見られる。早期割引にもかかわらず、売上が期待したレベルにならなかった。寒くなってもロングコートやジャケットでは目標とした売上は成しえていない。私たちは来月の見通しが立てられておらず、ただ、今月、今日に焦点を当てている。正直に申し上げて、来月に何が起こるか小売業者も分からない状況だ」と述べた。

ネグレティ・テクスタイル社のジェム・ネグリン社長もキーウル社長と同様、11月の好天が売上を鈍化させたと述べた。暖かい気候が、冬物衣料の売れ行きに後れを生じさせていると強調し、以下のように述べた。
「小売店は早くに割引を始めた。このことは、小売店に対して不利であるが、しかし消費者にとっては好ましい状況であった。この冬は消費者たちの懐により多くの金が残るであろうことは確かだ。天候が大変暖かくなったために11月における売上は大きくなかった。しかし12月からは好ましく推移している。11月に見られた後退が1月までに止むだろうと私は予測している。この期間は売上はいい具合に推移するだろう。もちろん、小売店の割引をもっと遅く始めていれば、より多くの収益を手にしていただろうということを忘れてはならない。」

トルコ衣料品産業会の会長でもあるネグリン氏は、トルコでの割引がより組織的かつ協調的なものであるよう求めた。また価格について、冬物に夏物と比べてより高価な原料が用いられており、このために価格が若干高くなっていると付け加えた。

■スュヴァリ社、冬に収益が30%増加

スュヴァリ衣料品社のアフメト・ジョシュクン社長も衣料品販売において季節と地域に応じた動きがあると指摘し、これを踏まえて12月と1月のショーウィンドーにはコートやジャケット、マフラーと厚底ブーツを飾るという。必要な方策を採ることを説明し、ジャケットやコートといった商品で割引を実施すると述べた。
「冬物シャツやズボン、靴の他に、ジャケット、コート、マフラーもよく売れている。これらすべてが追加で販売されている。つまり、冬の収益は夏よりも良好である。売上は20~30パーセント増えた。また価格に去年と比べて大きな動きはない。価格は大多数の商品で去年と同じであり、いくつかの商品で5%アップしている。」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:齋藤洋輔 )
( 記事ID:28553 )