ディヤルバクル市壁の保護策、発表―ディヤルバクル市
2012年12月18日付 Milliyet 紙

ディヤルバクル広域市のオスマン・バイデミル市長は、2013年がディヤルバクル市壁の年と宣言されれば、その市壁が UNESCO世界文化遺産リストに入ると発表した。バイデミル市長は、市壁の周りは8ヶ月かけて洗浄されると述べ、新たな決定により塔周辺に市壁の高さを 超える建物は建設できないと話した。

バイデミル市長は、「2013年はディヤルバクル市壁の年」キャンペーンのために、記者とともにデデマンホテルに集まった。市長は、ディヤルバクル市壁は 8000年に渡りさまざまな文明の主となってきたと話し、この預かりものを次世代に伝えていくことが今後の課題であると述べた。また市壁が再び改修されることについて、2012年1月にアブドゥッラー・ギュル大統領の指示により作業工程に入ったと述べ、2013年はディヤルバクル市壁の年になってほしいと希望し、そして斯くして市壁がUNESCO世界遺産リスト入りすると語った。バイデミル市長は次のように述べた。

「このところ問題にさらされている。ディヤルバクル市壁は2013年について、2013年はディヤルバクル市壁の年であると宣言したいからである。なぜなら、 2013年がディヤルバクル市壁の年となれば、2014年にUNESCO世界文化遺産リストに入ることができるからだ。しかしもしこれが遅れれば、 2015年、16年、17年に延びてしまうだろう。これ以上遅れないよう2013年は早急に事を運ぶ。2013年をディヤルバクル市壁の年と宣言しよう。」

2013年が「ディヤルバクル市壁の年」と宣されなくても、バイデミル市長はこの年が非公式でも「市壁の年」として認定されるよう記者たちに提 案し、すべての公式文書においてディヤルバクル市壁キャンペーンで使われるロゴが付け加えられると述べた。また1年に渡りこのようにロゴが使われる可能性に言及し、次のように続けた。「すべての文書、我々が用いる公式文書において、私たちの団体のエンブレムのほかに、皆で今後行っていくディヤルバクル市壁キャン ペーンロゴを紙面の反対側に付け加える。あらゆる文書で市壁のロゴをつけて1年を過ごしましょう。1年間をともに暮らしていきましょう。」

このことは文化省も望んでいると強調したバイデミル市長は、トルコのすべての公的組織と団体で(ロゴが)使われることを望んでいると述べた。また「トルコのすべての 公的組織と団体に関してである。もし2013年がディヤルバクル市壁の年に選ばれたら、同じロゴをもった文書のやり取りが行われますように。このプロジェクトが実現されますように。この改修が周知されるように。UNESCOが文書を準備し2014年にディヤルバクルがUNESCOへの道に向かう良い旅が成功裏に終わりますように。」

■「市壁の高さを超える建造物はできない」

バイデミル市長は、市壁に関する新たな計画で建造物が市壁の高さを超えることは認められていないと述べ、「新たな計画での基本的な目標は、市壁の高さを超えるすべての建造物の壁の高さをただちに低くする、または同じにすることである。そうすればこのように市壁内に今後建てられる建造物の高さは市壁を超えることはない」と話した。

バイデミル市長は市壁の洗浄について、トルコ労働機構が90名を動員するプロジェクトを歓迎し、すべての壁を8ヶ月かけて洗浄すると述べた。また、 「広域市と労働機構が協力し、90名のチームがすべての塔をピカピカにする。これが済んだあとは必ずすべての壁の扉が鉄製になり、閉鎖される」と述べた。

■「どの都市もディヤルバクルと競うことはできない」

バイデミル市長は、今まで、万里の長城からニューデリーへ、ニューヨークからワシントンへ、スカンジナビア諸国まで多くの文明や信仰が現れた土地を歩んできたと話し、どの都市も独自のアイデンティティを持っていると述べた。同市長は、「私は、世界でディヤルバクルと競うことのできる都市はないと思っている。この神秘性は他の都市で見ることはできない。決してこの豊穣さを目にすることはできない。ほぼ100年の間世界のいかなる都市にこのような災 難が起こっていたら、その都市の人々は今頃まったく別の状態になっていただろう。この都市がどれほど古くとも、ここの人々は同じくらい古い都市に育てられてきたのである。ここでは30年間、絶え間なく戦争が続いてきた。しかしこの都市の人々は誇り高くまっすぐである。彼らは物乞いをしたりしない。この遺産を、ハーンを、公衆浴場を、モスクを、ムハンマドの教友たちのお墓を、教会を、シナゴーグを、この共同遺産を受け継いでいくことが、私たちの課題である」と述べた。

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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:28601 )