イラク:10万人ものシリア人・イラク人難民・移民がクルディスタンに
2012年12月19日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■イラク:10万人ものシリア人・イラク人難民・移民がクルディスタンに
2012年12月19日『サバーフ・ジャディード』
【バグダード:本紙】
国連難民高等弁務官事務所は火曜日(18日)シリア人難民約5万7000人とイラク人移民4万人以上がクルディスタン地域にいると発表した。
組織の北部支部の担当者ブシュラー・ハレポタ氏は、エルビルでのクルディスタン地域自治政府のディーンダール・ゼバーリー渉外担当補佐との共同記者会見で「イラクに移住してきたシリア人の総数は6万6000人に達し、うち昨年3月以降にクルディスタン地域に移ってきたのは約5万7000人である。その内訳は、ドホークに4万1976人、エルビルに約1万2000人(ドマイズ・キャンプの2万4500人含む)スレイマニヤに3142人である」と述べた。
ハレポタ氏は「イラクのクルディスタン地域は、イラクの他の地域と比べ、現在もっとも多くのシリア人難民を受け入れている」と強調「もっとも多くのシリア人移民がこの地域にいる」と述べた。
また「2012年に2700万ドル以上がクルディスタン地域とイラクのシリア人難民に費やされた」と指摘し「シリア人難民のために新たにキャンプを開く意思はない」と言明した。
「ドマイズ・キャンプへの関心を高め、イラクの他県やクルディスタン地域にこれ以上キャンプが開設されないことを期待して、私たちはクルディスタン地域自治政府の内務大臣と会合を開いた」と、同氏は続けた。
また「内戦や治安情勢不安定化により、自分たちの土地を離れ、移住してきたイラク人難民もいる。クルディスタン地域にイラクの他の地域から約4万人の難民が移住しており、キルクークから8000人、モースルから3万3000人が来ている」と指摘した。
一方、クルディスタン地域自治政府議会のゼバーリー渉外担当補佐は、シリア人難民への国際社会の支援増加を求め「難民に対して、総額2億5000万ドルが用意されているが、そのほとんどはレバノン、ヨルダン、トルコなど他国へわたっており、イラクとクルディスタン地域の難民の状況を考慮してもらうことを望む」と述べた。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:山田洋平 )
( 記事ID:28614 )