イドリブ、アレッポ、ダイル・アッ=ザウルの3つの前線で「飛行場制圧を巡る戦闘」…死者220人以上
2013年01月04日付 al-Hayat 紙

■イドリブ、アレッポ、ダイル・アッ=ザウルの3つの前線で「飛行場制圧を巡る戦闘」…死者220人以上

2013年1月4日『アル=ハヤート』

【ダマスカス、ベイルート:本紙、AFP、ロイター】

シリア反体制派戦闘員と政府軍は、シリア北部のイドリブ県にあるタフタナーズ航空基地と同北部のアレッポ国際空港防衛大隊本部の制圧をめぐり複数の場所で激しい戦闘を展開し、また東部のデイルアッズール県ではハムダーン軍事飛行場周辺では同飛行場の制圧をめぐり衝突が発生している。2012年後半に優勢を得、反体制派は現在シリア北部および東部の広大な地域を制圧しているが、街や村を政府軍の戦闘機やヘリコプターから守る能力に欠けていることから、その支配は限定されたものとなっている。

シリア二大都市のアレッポと首都ダマスカス間をつなぐ北部高速道路付近のタフタナーズ航空基地を襲撃するため、反体制派戦闘員数百人が攻勢を試みている。

反体制派は、政府の空爆実行能力と支配地域への物資提供能力を削ぐことを目的に、この数週間、北部の複数の航空基地を包囲している。

タフタナーズ航空基地付近に駐留する反体制派の戦闘員は、基地の基本的な箇所はまだ政府の支配下にあるが、反体制派のメンバーはそこへ潜入することに成功し、ヘリコプターや対地上戦戦闘機を破壊したと述べた。シリア北部のイドリブ県の調整委員会によると、反体制派戦闘員は基地内で自動車爆弾を爆発させた。

国営シリア・アラブ通信(SANA)は高官情報筋が「テロリストたち」がイドリブ県のタフタナーズ航空基地を制圧したことをめぐってしばしば述べられていることは「完全なる虚偽」であると述べたことを報じた。同情報筋は、一昨日(2日)の夜「テロリストらが基地襲撃を仕掛けてきたことに対し同基地の防衛部隊は各方面から連帯して応戦し、テロリスト集団間に重大な損失を加え、彼らの武器や弾薬を破壊した」と述べた。

一方シリア人権監視団によると、およそ800人の戦闘員がその襲撃に参加、その中にはアメリカ政府が「テロリスト」組織と認めているアン=ヌスラ戦線のイスラーム主義者も含まれていたとのことだ。

同監視団はその声明で、一昨日より「タフタナーズ軍飛行場周辺にて、政府軍と同飛行場の制圧を図るアン=ヌスラ戦線、アッ=シャーム解放大隊、イスラーム最前線の戦闘員数百人の間で激しい衝突が再び生じた」と述べた。政府軍は反体制派の侵入を妨げるため飛行場周辺に爆撃を行い応戦している。

タフタナーズ飛行場内の軍情報筋がAFPに述べたところによると、同飛行場周辺の戦闘は「48時間以上」前から続いているとのことだ。同情報筋は、反体制派戦闘員が「飛行場のドアの一つを遠隔操作で」爆破したことにより「彼らが飛行場内部に侵入できるようになった」ことを明らかにした。

同情報筋は「衝突は侵入者らと飛行場の防衛部隊隊員間で突発的に生じた。防衛部隊はシリア空軍と砲兵による援護を受けている」と指摘し「防衛部隊の隊員らは攻撃を撃退して侵入者の多数を殺すことに成功し、侵入者らに飛行場からの退却を余儀なくさせた」と述べた。同情報筋は「この瞬間まで衝突は飛行場の外域でも続いている」と明らかにした。

(後略)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:28771 )