CHPクルチダルオール党首「AKPに機会を与える」
2013年01月05日付 Hurriyet 紙
共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首は、イムラル島会談に関する話題で、「AKPに新たに信任を与えます。ですから問題を解決してください」と話した。
CHP党議会がクルチダルオール党首のもとで開かれた。クルチダルオール党首は党議会の開始に際し行ったスピーチで、トルコでここ10年来取り沙汰され、変わらぬ問題の一つにテロがあると語った。
クルチダルオール党首は軍の殉死者の報道に関し、冬という季節柄新たな殉死の報がないだけだと主張し、「テロが終わったなどと誰も思わないように。これは毎冬みられる状況です」と述べた。
「この10年、テロ問題において政府による決定的で一貫性のある政策はみられなかったことは誰もが知っている。エジプトの耳の聞こえないスルタン(独裁者)ですら知っているのです」と述べるクルチダルオール党首は、次のように続けた:
「我々は素晴らしい意図を持ってスタートしました。テロに対する協調姿勢・協調行動を明確にする必要性を事細かに強調してきました。そして次のようにも述べました。この問題を解決するカギはトルコ大国民議会であると。その議席に着きましょう、そして議論しましょう、問題を乗り越えるため知識を共有しましょうと述べてきました。我々はこのコンセプトを今でも守っています。またこれが最も健全で一貫性のあるコンセプトであると信じています。以上の内容をすべての場所で話してきました。親愛なるエルドアン首相にいくつかのご提案があります。最近の新聞やテレビを非常に興味深く拝見しています。私からの提案は、この問題を解決するためにはオープンで誠実な政策コントロールが必要だということです。トルコで最も繊細で一番痛みを伴う問題を、日常の心配事や選挙に勝つ算段の道具として使用するべきではありません。それは非常に危険なプロセスとなります。過去の出来事のツケが、後になってより重くなってきたのです。」
トルコは新たな失望を強いられるべきでないと語るクルチダルオール党首は、社会が平和・平穏を望んでいると述べた。
■「これなしに問題を解決することはできない」
クルチダルオール党首は、母親は我が子を心穏やかに兵役にやりたいと望んでいると語った。そして「そのために我々は平和と平穏を待ち望んでいます。AKPの過去の残念な実績にも関わらず、我々は期待を持ち続けています。ですから自己利益を計算するのではなく、この問題を国益や人間の利益につながるものとして扱い、解決する必要があります。その唯一の重要な基準は誠実さです。我々は問題解決において真の誠実さで、『私はこの問題を解決したい』と声を上げます」と強調した。
クルチダルオール党首は、問題解決にはもう一つ別の重要な条件があると述べて注意を促し、つぎのように語った。:
「民主主義が健全に機能している国で、最大野党への情報公開は民主主義に欠かすことのできないルールです。これは非常に重要な規則です。われわれCHPに対してだけではありません。議会にも情報を公開してください。
誠実さをもってこの問題を解決したいならば、解決のカギを共有することを避けたり、恐れてはいけません。もし会談をこの枠組みに沿って考えず、自己利益や選挙の算段のためにと考えていては、社会は新たな失望に直面することになりかねません。そしてそのツケはより重くなるでしょう。
そのために注意を要する原則が4つあります。一つ目は誠実で正直であること。二つ目に、秘密裏に独自の予定を立てないこと。3つ目は、国民に説明できないような約束を結ばないことです。そして4つ目は、最大野党や国民に対し情報を公開することです。以上ができなければ問題は解決できないでしょう。」
■「我々はAKPに新たに信任を与えた」
この根本的な問題の要所で最も賢明かつ誠実にアプローチする政党はCHPだとクルチダルオール党首は強調した。また党首は「我々はこの国で血が流れることを望みません。我々の同胞にはほんのわずかな被害も及んでほしくありません。我々は知識と論理、常識、歴史の積み重ねでもって、この問題を乗り越えることができます。我々は過去の失敗すべてと向き合い、AKPに新たな信任を与えます。ですから、この問題を解決してください」と述べた。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:28794 )