クルド系政治家ブルカイ、最近の政府・オジャランの会談を論評
2013年01月06日付 Milliyet 紙
正義・自由党(HAK-PAR)のケマル・ブルカイ党首は、イムラル島で行われた政府側とアブドゥッラー・オジャランとのPKK武装放棄に関する会談を、期待できるものであるとし、「オジャランがこの方向で行う決定は影響力のあるものになる。このプロセスを破壊することを望む一部の勢力が出てくるだろうから、政府、野党、そして平和民主党(BDP)は、この試みを阻止するために必要な行動をとる必要がある」と話した。
「Denge Azad」というサイトの情報によるとブルカイ党首は、国家諜報機構(MİT)とアブドゥッラー・オジャランの会談を論評した。正義・自由党のケマル・ブルカイ党首は、これらの会談を期待できるものとし、自身もこれまでPKKの武装放棄に賛成であったと説明した。ブルカイ党首は、「オジャランが武装放棄に向けた呼びかけを行うなら、期待できる。PKKの武装放棄のために必要な行動がとられるべきだ。今回は国が果断に行動することを私は望む。つまり、PKKが武装放棄したなら、国も信頼に足るような行動をとるということだ。これらが行われれば、プロセスは成功に終わるだろう」と話した。
ブルカイ党首、マルディン県選出で無所属の国会議員アフメト・チュルク氏、BDP所属の国会議員アイラ・アカト氏およびメラル・ダヌシュ・ベクタシュ氏がオジャランと行った会談にも言及したブルカイ党首は、「この会談は単に政府とオジャランの会談というだけではない。会談で何が話し合われたのかについては、政治的なプランを持って活動しているどの組織も、これについて情報をえている。今後、何が議論されたかが世論に示されるようになり、私たちもより適切な見解を示すことができる」と続けた。BDPが前向きな方向で活動することがこのプロセスにとってもよい影響を与えることを強調したブルカイ党首は、以下のように述べた。「BDPが武装放棄に向けた意志を公表すれば、結果を得ることはより簡単になる。過去にBDPは十分に果断に行動せず、「対話の相手はイムラル(オジャラン)だ」と言っていた。特に停戦問題に関しては。武器を使うのはPKKのメンバーだ。それを止めなければならないのはオジャランだが、BDPはこのプロセスで役割を果たせるだろうし、果たさなければならない」
プロセスの中と外でこのプロセスを破壊することを望む一部の勢力が出てくる可能性があると説明するケマル・ブルカイ党首は、プロセスを壊すことを望む者たちに、全員が注意しなければならないと話した。PKKメンバーがどう行動するかを推測することは容易ではないと説明するブルカイ党首は、以下のように続けた。「PKKメンバーの行動はどのようなものになるか?一つの可能性として、彼らの中で前向きに考えない者たちが現れるだろう。もしオジャランが呼びかければ、彼らがそれに逆らうのは難しいであろう。破壊することを望むものが出てくる。PKKの中でも外でもだ。シリア、イラン、一連の深層勢力が存在する。PKKの中に手をまわしている深層勢力は解決を望まない。彼らはこれからもあらゆることを仕掛けてくるだろう。注意しなければならない。」
ブルカイ党首は論評の最後の部分で、世論に信頼感を与えること、クルド問題解決に向けた行動をとる必要があると述べた。武装放棄なしに信頼をあたえる行動をとるのは難しいとしたブルカイ党首は、以下のように続けた。「武装放棄のプロセスが始まれば、軟化が起こる。PKKメンバーを他の国に追放するのではなく、彼らを直接トルコへ戻さなければならない。政治的恩赦が議題となり、政治のチャンネルが開かれる。新しいページを開かなければならない。一つの時代を閉じること、その傷を包むこと、そしてクルド問題の解決が必要だ。政府は腰を据えた行動をとらなければならない。それらの行動は、連鎖的に続いていくことが必要である。すべてのことをかなりの短期間にはできないかもしれないが、これは一つのプロセスとして行われるべきものである。一部の行動は並行して行われるだろう。しかしなによりも停戦が必要だ。PKKの武装放棄はこれに続いて行われるべきだ。そのすぐ後にクルド問題の解決に向けた行動を始めなければならない」
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介
されています。)
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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:28798 )