アル=イブラーヒーミー特別代表:シリア国民はアル=アサド一族の支配の終焉を望んでいる
2013年01月10日付 al-Hayat 紙

■アル=イブラーヒーミー特別代表、語気を強める:シリア国民はアル=アサド一族の支配の終焉を望んでいる

2013年1月10日『アル=ハヤート』

【ロンドン、ダマスカス、ベイルート:本紙、ロイター、AFP】

アル=アフダル・アル=イブラーヒーミー国連・アラブ連盟共同特別代表は、アメリカのウィリアム・バーンズ国務副長官とロシアのミハエル・ボグダノフ副外務大臣とともにジュネーブで行う予定の会議の2日前に、バッシャール・アル=アサド大統領の統治および最近の提案に対し厳しい批判を投げかけ、シリアの「真の変化」を呼びかけた。同特別代表は「人々が言わんとするところは、40年にわたるアル=アサド一族の支配は、いささか長すぎたということだと私は考える。そのため、変化は本物であるべきだ。アル=アサド大統領は、国民の望みに抗うのではなくそれに応える形で主導の手綱を引き渡すことができると私は考えている」と述べた。

アル=イブラーヒーミー特別代表はBBCテレビ局に向けたコメントで、アル=アサド大統領の最近の提案に関して「成功しなかった前回の提案の繰り返し」と述べた。同特別代表はアル=アサド大統領に関して、先月(12月)の24日に両者が行った最近の会談で同大統領は危機の解決策に対する提案を打ち出すことを考えていると話し、アル=イブラーヒーミー特別代表は同大統領に新しい提案が前回打ち出したものとは異なるものになるように促したが、アル=アサド大統領が示したものは「前回と変わらなかったどころか、より一辺倒なものになった」と述べた。同特別代表は、昨年新議会の選挙が行われ、新憲法の制定と新政府の発足が完了したにもかかわらず状況は変わらなかったことを指摘し、シリアで要求されていることは根本的な変化であると述べ「40年にわたる単一の一族による支配は長い」と述べた。

シリア反体制はアル=イブラヒーミー特別代表の声明を歓迎することを伝え、これは長い間の懸案であったと述べた。アル=イブラーヒーミー特別代表がシリアの調停をはじめて以来、このような形での対処はなかったわけであるが、観測筋は、この声明が将来的にシリア大統領との交渉の可能性を閉ざすものであり、背後にある彼の目的は、近いうちにこの任務を放棄する道を開くものではないかと考えている。

シリア内閣は昨日(9日)日曜日(6日)に行われたアル=アサド大統領の演説を受けて同国の危機の解決策に向けた政治計画を承認し、その中でこの目的に向けた閣僚チームが組織された。シリア国営通信(SANA)が伝えたところによると、同では「国内外の反体制派とすべての政党、指導部、政治潮流」に対し、政府側のチームとともに国民対話大会の開催を準備することを目的の公開対話に参加するよう呼びかけているが、これは「シリアに入国して滞在し、害を加えられることなしに出国することを望む人に対して十分な保証を提供した後」のことである。

同通信は、同計画は準備段階の後の移行段階にも触れており、そこでは「広範囲の執行権限を持つ拡大政府の発足」を目標としていると指摘した。また同計画は、一連の騒乱の間で犯された犯罪に対し恩赦を与えること、およびこの騒乱を理由に拘束された者を解放することに言及し「市民権を保持する者に対しその権利を保障するとともに、これらの騒乱の結果からの市民に対する訴追も停止する」ことを述べている。

(後略)


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介
されています。)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:28832 )