司法改革第4法案まもなく発効、KCK裁判で1000人釈放へ
2013年01月13日付 Radikal 紙


トルコ政府が長年取り組んできた司法改革第4法案で細かい箇所の修正が行われた。司法法案によって思想と表現の自由が拡大される。テロ犯罪という枠組みの中で判断されてきた曖昧な表現は取り除かれる一方、テロを助長しない、暴力を含まない思想は罪にならなくなる。来月、トルコ大国民議会により施行される予定のこの法案によって、クルディスタン社会連合(KCK)の1000人に近い逮捕者の釈放、5000件に近い訴訟の取り下げが見込まれる。法務省はここ数ヶ月間、ヨーロッパ人権裁判所がトルコに対して出していた(人権)侵害決定を撤廃する目的で動いている。閣議に提出されたいわゆる「司法第4法案」として知られる改正法案に対しては、一部の大臣から反発が上がり、これについて法案の再検討の決議が出されていた。ラディカル紙に届いた情報によると、第4法案に含まれ、閣僚らが保留を申し入れた懸案は削除される方向だ。様々な準備を終えた法案は最終的に閣議で取り扱われることになる。
トルコ政府が、第4法案はヨーロッパ人権裁判所の(人権)侵害決定の撤廃という目的を持つものだとされているが、アブドゥッラー・オジャランと国家諜報機構のハカン・フィダン事務次官との会見後に開始された「イムラル・プロセス」の進展に拍車をかけると考えられる。法務省と内務省はKCK訴訟に関わる容疑者数は約2000人と見込んでいる。平和民主党の情報では、1万人に近いクルド人政治家が「テロ」容疑で服役しているとされる。

「思想の自由」の範囲が広げられる

司法第4法案によって最も影響を受けるのはクルディスタン社会連合の逮捕者とKCK訴訟によって被告となっている人々だ。司法法案では「テロ犯罪」において「暴力」の定義が強調される一方、「組織の構成員ではないのに、組織の名前で犯罪行為を行った者」という項目のトルコ刑法第220条が一新される。思想、表現の自由の範囲は「暴力を含まない思想」と言う項目において拡大される。この項目では、暴力、憎悪、テロ、犯罪を助長しないあらゆる思想を自由に表現できると記載されている。またこの種の表現はプロパガンダにおいては罪にならないことが明記されている。

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( 翻訳者:佐藤悠香 )
( 記事ID:28860 )