失われた「きれいな」空気:本日、大気汚染がピークに
2013年01月05日付 Jam-e Jam 紙

テヘランでは翌日を休日にすることが検討中

 テヘランの大気汚染が再び警告レベルを超え、テヘランは休日となり、交通警察は特別計画を実行に移すこととなった。〔‥‥〕しかし、都会の大気汚染は軽減しないばかりか、その数値はいつも以上となっている。今やテヘランに暮らす市民にとって、大気汚染に関するニュースを見聞きすることは、日常茶飯事となっているのである。〔‥‥〕

 1年間で約5千人が大気汚染のために命を落としているというのは、誰もが知っていることだ。また、〔大気汚染を抑えるために〕テヘランを休日にした場合の経済的損失は1日につき3500億トマーン〔実勢レートで約100億円〕以上であるということを知らない人も少ないだろう。しかしこうした中にあって、賢明なる市民も首をひねらざるを得ないことが一つだけある。大気汚染とそれがもたらす問題は周知の事実であるにもかかわらず、なぜ毎年、大気汚染は前年よりも悪化してしまうのか、という疑問である。

 今日もまた大気汚染がピークに達したと発表されたが、このことが原因でテヘランをはじめとする我が国の大都市が休日となり、市民にとって息をすることも困難な状況となるのは、これが最初でも最後のことでもない。

 数年前の1383年〔西暦2004/05年〕、当時の環境庁長官はテヘランの大気について、「テヘランの大気汚染を軽減させるための総合計画は成功を収めたものの、澄んだ空気を期待するのはまだ早い」と述べたものだった。

 88年〔西暦2009/10年〕には、大気汚染が原因でテヘランが休日となったことで、「118システム」〔※イランの電話番号案内〕に障害が生じたことがあった。電信電話公社の広報局長によると、このシステムに生じた障害は、大気汚染によって突然休日となったことが原因だったという。この人物によると、職員の3割が職場に来なかったというのである。

 数年前のことを振り返るのであれば、国会の環境保護推進派の会長が当時何と言ったのか、ここで言及しておくことが必要だろう。彼は89年〔西暦2010/11年〕に、テヘランが休日になれば、1日に3500億トマーンの経済的損失が生じると発表したからだ。

 興味深いのは、同じ年にイラン輸血機構の代表が言ったことだ。彼によれば、大気汚染の悪化は入院患者の増加をもたらし、結果として血液の需要を増やしてしまうという。ところが予期せぬ突然の休日によって、国内における血液の在庫が減少してしまうというのである。

 このように、我が国における大気汚染の歴史は長大で、それについて本記事にすべてを掲載することはできないが、しかしここで一つだけ付け加えておきたいことがある。それは、89年〔西暦2010/11年〕と90年〔2011/12年〕の二年間、大気汚染が原因で学校が休校となるケースが相次いだが、その結果生徒たちの学習にも数日間にわたる遅れが生じてしまったことである。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:8410186 )
( 記事ID:28898 )