アルジェリア:人質の危機は29人の人質の死亡によって終結、武装勢力はベルムフタールへの「死の忠誠」へ
2013年01月20日付 al-Hayat 紙


■アルジェリア:人質危機は人質とベルムフタールに「死の誓い」をした武装勢力29名の殺害によって終結

2013年1月20日『アル=ハヤート』

【アルジェ:アーティフ・カダーディラ】

アルジェリア軍が木曜日(17日)から開始したアルジェリア南東部のアイン・アミナースの「ティクノトリーナ」施設における誘拐犯らに対する軍事作戦が昨日(19日)終了した。ちなみに、誘拐犯らは「血判」部隊に所属している。アルジェリア軍は今朝、天然ガスの精製所に立てこもっていた最後の集団をはじめとする11人の武装勢力を殺害した。また公式見解によると、外国人人質7名が誘拐犯によって殺害された。またアルジェリア炭化水素公社(ソナトラック社)は「専門家チームが同施設に仕掛けられた複数の地雷の除去を開始した」と発表した。

土曜日(19日)に「血判」部隊に所属する30人あまりの武装勢力の残党11人の殺害をもって「ティクノトリーナ危機」と名付けられた危機の終息が公式に発表された。さらにアルジェリア通信社は「11人のテロリストたちはアルジェリア国軍特殊部隊が行った攻撃によってすでに掃討された。攻撃はガス田に隠れていたテロリストグループに向けて行われた」と報じた。また同通信社は治安筋の話として「テロリストたちは7人の人質を殺害した」と報じたが、殺害された7名の国籍を特定しなかった。しかし「テロリスト殺害に先だって処刑された7人の人質は、アメリカ人2人、ベルギー人3人、日本人1人、イギリス人1人である」と考えられている。ルーマニアのヴィクトル・ポンタ首相は昨日「アルジェリアで人質となっていたルーマニア人5人の人質のうち1人が殺害されたとの知らせを受けた」と述べた。

また「アブー・ドゥジャーナ」の異名を持つ「アブドゥッラフマーン・アン=ニジェーリー」が、西洋人人質と共にガス精製施設に立てこもった武装集団を指揮した。彼はニジェールのアラブ人で「血判」部隊指揮官のムフタール・ベルムフタールの主要な側近の一人である。いくつかの報告書によると、ベルムフタールとアブー・ドゥジャーナは同地域のタバコや武器の密売人たちと緊密な関係にある。そして両名の活動は、モーリタニアに隣接する地域に特化していた。

またアルジェリアの公式発表は「水曜日(16日)の夜明けの人質誘拐事件発当初からの武装勢力側の死者数は29人に上る」ことを明らかにした。

(中略)

「死の忠誠表明」

アルジェリア南部地区のトゥアレグ部族の重鎮は、本紙の電話取材に対し「軍は今朝6人の人質を解放し、2人のテロリストを殺害した」と述べた。ちなみに、彼はアルジェリア民族解放戦線(FLN)の幹部である。この人物は、誘拐犯との仲介を試みた人物で、匿名希望であるが「(武装)集団は軍に降伏の用意はないと通達した」とも述べた。さらに「彼等は自分に対し、我々は指導者であるベルムフタールに死の忠誠表明を行った。この誓いを撤回することはない、と表明した」と続けた。

またアルジェリア軍は金曜(18日)の夕方から武装勢力の最後の一団を包囲していた。そして誘拐犯らは天然ガス化合物のプラントの一部への放火を試みた。公式筋は「労働者たちや軍部隊の迅速な介入によりすでに鎮火している」と述べた。

一方、この作戦での死者を映した多数の画像が流出した。本紙は昨日、プラントの労働者が携帯電話で撮影した映像を入手した。映像には、プラントの近くで2人の武装勢力メンバーが死んでいる姿が写されており、そのうちの一人はひげの濃い人物で、いわゆる「イスラムの正義のためのサハラ砂漠運動」のリーダーである「アッ=ターヒル・ベン・シャナブ」に酷似している。

(後略)

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( 翻訳者:今井花南 )
( 記事ID:28962 )