母語での弁論等を認可の法案、議会紛糾の末、可決
2013年01月24日付 Milliyet 紙


 母語による弁護と受刑者が刑務所内で伴侶と一緒に過ごすことを認める法案の審議は罵声と乱闘模様の応酬の後に可決された。

 トルコ大国民議会(TBMM)本会議の場で、「母語による弁護」と受刑者たちが刑務所内で伴侶と一緒に過ごすことを可能とする法案の審議は、罵声と乱闘模様の応 酬の後に可決された。「刑事訴訟法と刑と安全措置の実施に関する法律における修正法案」は本会議において共和人民党(CHP)と民族主義者行動党(MHP)の強硬な反対にもかかわらず、238票の賛成をもって成立した。

 終始緊張に包まれた審議の山場にCHPとMHPの議員たちが、 平和民主党(BDP)の議員たちとの間で殴り合いとののしり合いの応酬を演じた。本会議場ではCHP所属のタンジュ・オズジャン議員の演説が緊張の端緒となった。BDPを「小さなグループ」と名指ししたオズジャン議員にBDP所属の議員たちが反発した際、オズジャン議員も「テロ組織の影響下にある政治屋や僅かの信用に値しない左翼から教えを受けはしない」と述べた。

■身の程知らず…

 オズジャン議員に最も強硬に反発したのはBDPのスッル・スュレイヤ・オンデル議員だった。オンデル議員は演説台から行った反対意見の表明で、「教えられたことできるかもしれないが、それ以上は。社会主義インターナショナルでこれらの半分も言うことのできないだろう。身の程知らずに話す事よ」と述べた。オンデル議員にCHP所属の議員たちとサードゥク・ヤクト国会副議長が反発を示した際に、オンデル議員は「干渉するな。黙って座ってろ」と叫んだ。発言時間を伸ばせずにオンデル議員がヤクト副議長に「くたばれ!」と言い放ち、CHP議員たちには「恥知らず!」と言いながら、演説台から離れた。

BDP所属のオンデル議員の法案に関する発言中にも口論が生じた。オンデル議員が雑言を放ったCHPのアイトゥン・チュライ議員に、「お前は礼儀を教えられるのか。お前は反対派とは何か教えられはしない。私は、石であり、ミサイルであり、牢獄の苦難を超えてここへ来たんだ。お前の足は石に触れた事もないだろうし、お前は反対派とは何か教えられはしない。さぁ、反対派とは何か、私や、BDPの国会議員、クルドの人々から見習え」と反論した。オンデル議員に、最前列にいたCHPのディレク・アカギュン・ユルマズ議員も「公正発展党の膝の上に座っていたな」と述べて、ののしりに反発した。

■お前たちはテロリストだ!

 論戦が延びたことを受け、議事を進行するヤクト国会副議長は休憩を与えた。休憩時間では緊張は殴り合いの口論へと変わった。アンタリヤ選出のCHP所属のユルドゥライ・サパン議員はBDP所属のセバハット・トゥンジェル議員に「まず教師や医者を殺すな」と叫んだ。この言葉を巡って BDPの会派副代表であるイドリス・バルケン議員は「あなたたちの歴史はこのようなことで満ちている」と反論すると、トゥンジェリ議員も「デルスィムを、マラシュを、チョルムのことを清算しろ!卑劣な真似をするな」と反論した。この言葉に対してCHP所属のサパン議員はBDP所属議員たちに「お前たちはテロリストだ」と叫んだ。

本会議では41票の反対に対し、238票で賛成された法案は、以下のような条項を含んでいる。
*被告人:起訴状の読み上げ、(罪状の)根拠について説明が行われたことを受け、口頭弁論を被告人が自身のことをより良く表現できると明らかにした他の言葉でおこなうことが可能になる。通訳業務は、県の司法委員会によって作成されたリストの中から、被告人が選んだ通訳によって行われる。

*明らかに難病あるいは身体の障害が原因で刑の執行場所の環境で生活を送れず、社会の安全保障の点から危険を形成しないと判定された被告人の刑の執行は、体調が良好になるまで留保することが可能になる。

*故意に犯した罪なら3年、過失による犯罪なら5年あるいはそれ以下の懲役刑の執行は、召喚に応じた有罪者の請求に基づき共和国主席検事局によって延期できるようになる。

*刑務所内にいる既婚の受刑者は、少なくとも3カ月に一度、3時間から24時間まで伴侶と共に刑務所やその別館で看守の監視を受けることなく、プライベートを守られる形で面会できるようになる。

■国会がリング場に

 議論の間、MHPのアリ・ウズヌルマック幹事長はサバハット・トゥンジェリ議員を指して「もう充分だろ!」と叫ぶと、今度はMHPとBDPの国会議員たち の間で諍いが起こった。MHPのウズヌルマック幹事長とBDPのオンデルが引き起こした諍いの間、取っ組み合う様子が見られた。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:齋藤洋輔 )
( 記事ID:28998 )