CHPギュレル議員の「差別」発言、憲法委員会にも波及
2013年01月29日付 Radikal 紙


共和人民党(CHP)のビルギュル・アイマン・ギュレル議員の、TBMM通常国会における「トルコ人とクルド人を同等に見なすことはできない」という発言は、TBMM憲法調整委員会でも議論を呼んだ。

平和民主党(BDP)のメラル・ダニシュ・ベシュタシュ顧問はギュレルCHP議員の発言を批判し、CHPのアッティラ・カルト議員もこの発言はCHPの意向を反映したものではないとし、「エスニック・アイデンティティは、人間の分かち得ない一部である。優劣はない」と述べた。

昨日開かれたTBMM憲法調整委員会では、「大統領の資質(必要条件)と中立性に関する条項」が議論された。会議では、審議に入る前に各党が政府の制度について短いプレゼンテーションを行なった。CHPと民族主義者行動党(MHP)は断固として従来の議会制度を支持し続けるとし、大統領制はトルコの政治的慣習にそぐわないものであり、特定の一人のための特別な制度がつくられようとしてきたと主張した。BDPを代表して演説したベシュタシュ氏は、自身らが提案する国家モデルは、従来の議会制とも大統領制とも異なる形で、直接民主主義を土台とし、国民主権の確立を、つまり国民が代表者を介してではなく、地域や地方の組織を通して直に政治を実行することを定めるモデルであると述べた。

■ギュレル氏の発言を議論

ベシュタシュ氏はその後、国会に属する議員が「21世紀において未だに人種差別的な発言をすることができるとは、国会の威信という観点から、恥ずべきことだ」と語った。ベシュタシュ氏は、CHPが党としてギュレル氏の発言に対する見解を述べていないことを世論は不満に思っていると述べた。CHP所属のカルト氏は、彼らに対し拘束力があるのは党の規約であり、誰かの発言が党を拘束することはないと述べ、「エスニック・アイデンティティは人間の分かち得ない一部である。優劣はない」と述べた。

■大統領制は補足説明的に

(憲法の)行政組織についての公正発展党の提案は、「公正発展党は、自身が提案する大統領制条項を委員会にて説明した。委員会は前回の決議の中でこの条項を議論に取り上げず、他の3党が言及し作成した条項の続きに、その条項を書き留めた」という赤文字のメモとともに記録された。

■大統領制にではなく、公正発展党の案に反対しているのだ。

CHP所属のカルト氏は、2007年に大統領を「国民による(直接)選挙」という形で1982年憲法を修正したために奇妙な制度が生まれたと語った。カルト氏は、「その後空白期間が始まった。今、その原因となった人々や、この制度の恐ろしさに恐怖を感じた人々が、大統領制を望んでいる」と述べた。またカルト氏は、自身らの反対は大統領制ではなく公正発展党の提案に対してであると伝えた。公正発展党所属のアフメト・イイマヤ氏は、「我々の提案は奇怪ではない、大統領選挙で『絶対的な官僚制と半端な民主主義』を超えるための方法であり、国民による大統領選出は民主主義の要請である」と述べた。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:29044 )