ヌライ・メルト「PKKは、単なるテロ組織ではない」
2013年02月16日付 Milliyet 紙
シャンルウルファ県で平和民主党(BDP)主催の政治アカデミーに講演者として参加した、新聞記者で作家のヌライ・メルト氏は、PKKをテロ組織として見なすことは誰の利益にもならないと述べた。
「この会場に、間違いなく私服警官もいるだろう。これらの私服警官にも我々の話を聞いて頂きたい」と話した。
BDP主催のシャンルウルファ県政治アカデミーに講演者として参加した新聞記者のヌライ・メルト氏は、「PKKは、単なるテロ組織ではない。テロ組織だと見なしていては、問題は解決されない」と述べた。アブドゥッラー・オジャラン氏の「ロードマップ」と平和プロセスにおいて、イムラル島へ誰が向かうのかについて話したBDPのエミネ・アイナ議員は、重要なことは、その話し合いの場で何が話されるかということだと語った。
BDPシャンルウルファ県支部により、「クルド人問題における民主的解決策の探求と中東の平和」というパネルディスカッションが開催された。結婚式会場で開催されたこのパネルディスカッションに、BDPディヤルバクル県選出のエミネ・アイナ議員、新聞記者のヌライ・メルト氏、イフサン・エリアチュク氏が講演者として参加した。BDPシャンルウルファ県選出のイブラヒム・ビニジ議員、同じくハリト・ユルドゥズテキン県支部長ら、多くの党員が出席したパネルディスカッションで、最初にスピーチをしたヌライ・メルト氏は、PKKはテロ組織ではないとした上で、次のように話した:
「この会場に間違いなく私服警官がいるだろう。これらの私服警官の方々にも我々の話を聞いて頂きたい。彼らもまた、この国の同胞なのだ。我々は既存の法律に違反したことを行なっている。私もここで罪を犯す行為を続けている。PKKは、単なるテロ組織ではない。テロ組織としてみなしていては、問題は解決しないだろう。政府もそのように考える必要がある。国は自分たちに反抗するものを「テロ」と見なす。しかし、このような考え方は誰の利益にもならないのだ。」
■クルディスタンは4つに分けられている
アブドゥッラー・オジャランのロードマップとイムラル島へ向かう者たちに関して言及したエミネ・アイナ議員は、中東における不安定な動向により、その存在を主張していた「クルディスタン」は、4つに分けられていると話し、以下のように続けた:
「現在中東では、複雑な政治が行われている。一方では民族国家が発展し、もう一方ではアラブ人が様々な国を形成している。これらはお互いに敵対関係にある。中東での動向が原因で、クルディスタンは4つに分けられている。4つの別の民族国家が支配をしている。」
また、アイナ県議員は、BDP代表団がイムラル島で行う話し合いに関して、誰が行くかが問題ではなく、そこで何が話し合われるかが重要だと述べた。パネルディスカッションで新聞記者のイフサン・エリアチュク氏は、クルド問題と宗教は、イスラムにおいて重要なテーマだと強調した上で、「我々のような国で、宗教的な啓蒙なくして、それ以外の分野で前進したとしても、それは表面的なものにとどまるだろう」と語った。
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( 翻訳者:松永拓人 )
( 記事ID:29285 )