国会調査センター「イラン人の一日の実働時間は22分」:一方で日本人は過労死(2)
2013年02月14日付 Jam-e Jam 紙
状況をよりよく理解するために、事務労働者の実働時間の総量を年間あたりでみてみると、イランがいかに好ましくない状況にあるかが分かるだろう。我が国の事務労働者の1年間の実働時間を約800時間とすると〔※1〕、日本は2420時間であり、韓国は1900時間、ドイツは1700時間、アフガニスタンでは950時間となる。実働時間についての統計が公表されている第三世界の国の中で、イラン人事務労働者よりも実働時間が少ないのは、クウェート(600時間)とサウジアラビア(720時間)だけである。
※訳注1:この数字は「民間部門の事務労働者の1日の労働時間は約2時間」という記述をもとに計算されたものと思われる。もし「実働時間2時間」を基準とするのなら、先の1週間の実働時間についての「6時間以下」という記述は「14時間」に修正されるべきである。
※訳注2:日本と韓国が逆になっていると思われるが、そのまま訳した。「国際比較にみる日本の政策課題」のp.49.によれば、「年間総実労働時間」は韓国が約2300時間、日本が約1800時間となっている。
この問題、つまり事務労働者の明瞭かつ有害な過少労働の原因について議論が行われる際、専門家たちは多くの原因を指摘している。国の行政システムの非効率性、賃金・給与の低さ、管理体制の不備、時代遅れの行政システム、事務労働者に対する教育の不備、モチベーション不足、〔‥‥〕原油輸出に依存した経済、イラン人の歴史的な怠慢さ、その他多くの原因が指摘されているが、それらはそれぞれ研究に値するものであり、原因の一つに挙げることが可能だろう。
この統計を別の角度から見るならば、次のことに気がつくだろう。すなわち、〔イランよりも労働時間の長い〕リスト上位の国は、アフガニスタンを除いて、どれも裕福で活況な経済に恵まれた国で、その国の国民は我が国の国民よりも一般的に社会的豊かさを享受しているということである。このことは、これらの国々の国民が豊かで幸福な暮らしをするために努力をしているということを示している。しかしここで疑問となるのは、これら国々、そしてこのリストに名前が載っていないその他の欧米諸国にはどうして、イラン人事務労働者よりも責任感の高い人々が生活しているのか、という問いである。
〔国会調査センターの〕この報告では、日本の事務労働者の責任感の高さが言及されている。ここで恐らく興味深いのは、日本では毎年、慢性的な疲労によって、それなりの数の人々が亡くなっているということである。つまり、こうした人々は、体がボロボロになり、過労による死の危険性すらあるくらい仕事をしているということである。
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( 翻訳者:8410186 )
( 記事ID:29345 )