PKKカンディル本部、オジャラン書簡への返事を託す
2013年03月01日付 Milliyet 紙
平和民主党(BDP)と民主市民党(DTK)の代表団は、PKK(クルド労働者党;非合法)カンディル本部と昨日面会した。カンディル本部は、オジャランが武装解除に向けた段階について説明した書簡を、BDPの仲介によって手にし、その返事をオジャランに届けてもらうよう、BDPの代表団へ託した。
イムラル島で、国家情報機関(MİT)とプロセスについて合意に達したとするアブドゥッラー・オジャランが武装解除に向けた段階について説明する書簡が、BDPの仲介によって届けられた。その書簡を受け取った[北イラクの]カンディル本部はついにBDP、DTKの代表団と会談を行った。クルディスタン愛国連合(KYB)が用意した会談は 明け方近くまで続いた。
オジャランがカンディル本部に送った書簡が、BDPの仲介によって相手に届いた際に、BDPとDTKの共同代表ら6人の国会議員代表団は、[北イラクの]スレイマニイェで昨日(2月28日)一日中、カンディルからの返事を待っていた。[トルコ軍による]カンディルの爆撃を初めとするいくつかの懸念により、本部とBDP代表団との会談は遅れた。
■KYBは参加
カンディル本部を説得するためにKYBは[交渉に]参加した。昨日、スレイマニイェの交渉の場にいなかった代表団のスッル・スュレイヤ・オンデルは、KYBの代表団とともにカンディル本部と事前会談を行ったと明らかにした。この間、スレニマニイェにいたBDPとDTKの代表団は、クルド政党およびその関連組織と、会談の行方について意見交換するため一日中接触を続けた。代表団は、昨日まずイスラーム統一党と、その後は北イラクの第一野党であるゴラン行動党のリーダー、ノシルヴァン・ムスタファと会談した。
カンディル本部は、会談に関するKYBの問い合わせに、昨日午後に応えた。これを受けて、昨日夕方にむけてBDPとDTKの代表団は、ともに警備を強化してカンディルへ向かった。代表団は、KYBとカンディル地域の勢力圏の境界線となっているセンゲセル地域で自分たちを待つPKK党員と会った。そこからはPKK党員による厳重な警備のもと、3台の車でカンディルに向かった。
代表団は、夕刻カンディルの入口にあるレヴジェで組織の指導者メンバーと相見えた。爆破の危険があるため、BDP議員は電話の電源を切り、会談へ向かった。会談 でBDPの代表団は、組織のブレーンとなる一団の、ムラト・カラユラン、サブリ・オク、ドゥラン・カルカン、その他の指導部メンバーと、オジャランが送った書簡ついて広範に話し合った。組織のメンバーたちは、会談後、暴発なく[トルコからPKKが]北イラクを撤退し、武装解除するまでのプランまで含んだオジャランの書簡に返事をした。カンディル本部は書簡をオジャランに届けるため、BDPの代表団に託した。代表団は明け方、再び同じ道をたどってスレイマニイェに戻った。
代表団は今日(3月1日)アルビルに行き、日曜には北イラク・クルド自治政府のネチルヴァン・バルザーニ首相と、許可が出れば北イラク・クルド自治政府のメスト・バルザーニ大統領と会談する。この間BDPのセラハッティン・デミルタシュ党首が今日ビンギョルである活動に参加すると発表した。ビンギョル県代表のハリス・ユルトセヴェルは、デミルタシュ党首が今日ビンギョルに来ることと、BDPが県庁舎前で民衆に呼びかけを行うこと、ゲンチ郡では夕食に参加することを発表した。少し前、刑務所から釈放されたディヤルバクルのイェニシェヒル区のフラト・アンル区長とディヤルバクル広域市のオスマン・バイデミル市長がデミルタシュに同行する ことも明らかとなった。
■「ドクニンジンの毒」の返事
デミルタシュ党首は、記者たちによる会談記録の公表や交渉プロセスに関する質問に答え、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相に、プロセスに関する熱いメッセージを送った。デミルタシュの発言は次の通り:
「首相は安心してください。首相はプロセスの内容について心配し、『ドクニンジンの毒を飲む覚悟ができている』と言いますが、私たちは陰謀を企てているわけではないことを知ってください。親愛なる首相、安心してください。首相ご自身、党そしてプロセスを困難に陥らせるような陰謀はありません。世論の支持は強力です。会談のメモ、議事録は世論で議論されるにもかかわらず、大きな反対が起こらなかったことを理解する必要があります。こうした状況においてプロセスを支援することは全員にとって有益なのです。
■深層勢力はいないかもしれない
こうしたプロセスへの妨害を許してはいけません。成功するかしないかは別の問題です。しかしそうした懸念のためにプロセスが妨害されることを許してはいけません。うまく行かないとしても。[成功の有無は]政治家の、とりわけこのプロセスを支持する者たちの態度にかかっています。[反対者は]これを隠された意図でもって利用しようとするでしょう。[彼らに]機会を与えてはなりません。背後に大きな陰謀があるものと探し求める代わりに、おそらく単純なテクニックで[この機会を]手にしたように考える必要があります。そのように背後に深層勢力が、プロセスの中止を望む深層勢力がいないかもしれませんが。[しばらく]待つ必要があります。調査しています…。」
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( 翻訳者:鈴木直子 )
( 記事ID:29399 )