各紙で大反響―ミッリイェトのオジャラン・BDP会見議事録、掲載
2013年03月01日付 Milliyet 紙


本紙が報道したイムラル島におけるBDPの代表団とオジャランとの面会記録は、非常に大きな衝撃を与えた。各紙は競って本紙に掲載された文書の解釈を行った。

ミッリイェト紙においてナームク・ドゥルカンの署名によって報道された「イムラル島の面会記録」のニュースは、昨日刷られた各紙の一面を飾った。各紙のほとんどが面会記録とその内容に対する反応を見出しとした。各紙の論評でも、またそれを伝える紙面でもミッリイェト紙のスクープ記事から多数の引用がなされ、様々に解説された。面会記録は、各紙で以下のような見出しとともに報じられた。

ヒュッリイェト紙: アポリークス(Apoleaks)
ヒュッリイェト紙の見出しは、「アポリークス」とのタイトルが付けられ、記事は「イムラル島において3人の平和民主党(BDP)の国会議員とオジャランが行った面会の記録がメディアに流出されたことで、ジュリアン・アサンジのWikiLeaksの文書のような騒ぎが起きた」と書かれた。紙面には「これがイムラル島の面会記録だ」とのタイトルの下に要約された面会の内容が書かれた。

ワタン紙: 面会記録の激震
面会記録を見出しに載せ、「ミッリイェト紙で発表された面会記録の内容によれば、オジャランは「プロセスが不首尾に終わったら、アポ(オジャラン)は死んだとあなた方は言うでしょう。とんでもないことだ」とのメッセージを送った」と書かれた。

ポスタ紙: スパイが事故を起こした
大見出しに「国家によっていまだに承認されていないオジャランの考えが世論に流出したことが「和平プロセス」の観点から不安をあたえた」と述べる一方で「君は何なんだ、一体!」との二つ目の見出しに下に面会におけるオジャランの発言内容の言葉を掲載した。

タラフ紙:プロセスの「透明化」が始まった
一面の見出しに面会記録をあてた紙面にて「世論はオジャランが送った複数の書簡が公開されることを期待しており、オジャランとの面会記録は爆弾のように落ちてきた」との記事がおどった。

サバフ紙:再びモグラ(スパイ)の危機
同紙は記事に見出しを付けずに、「オスロ交渉の文書が公開された後、イムラル島での面会記録が流出したことは、BDPを混乱させた」と述べた。

ザマン紙: 深き力の時代
同紙もこのニュースを見出しに載せ、「国家諜報機構(MİT)の監視の下、イムラル島で行われたBDPの代表団とオジャランとの面会の記録がメディアに流出」とし、「オジャランは「全員が自由になる。そのためのプロセスが成功しないなら、5万人の人民による人民解放戦争が生じるだろう。そうなれば死が死を呼ぶだろう。という脅しをした」と書いた。

ラディカル紙: 第二の妨害
ラディカル紙は見出しを付けたニュースで「面会記録の流出は、パリでの暗殺事件後、(クルド問題)解決プロセスに打撃を与える第二の事件となった」との解釈を行った。

イェニ・シャファク紙: オスロ合意の妨害
一面トップに「BDPの代表団が、2月23日にイムラル島を訪問したことに関する内容がミッリイェト紙に長々と書かれたことはアンカラに衝撃を与えた」と述べた。

ブギュン紙: イムラル島からのメッセージ。オジャランはあなた方が知っている如く
このニュースの見出しを一面に、ミッリイェト紙の名前を使わずに掲載し、「イムラル島での面会内容とされる文書が公表されたことは、アンカラを混乱させた」と書かれた。

スター紙:面会記録ではない。妨害文書だ
紙面の報道にて、首相の首席顧問でありスター紙のコラミストでもあるヤルチュン・アクドーアン氏のコメントをタイトルにした。

ジュムフリイェト紙: 面会記録の激震
記事の見出しにミッリイェト紙の名前を出すことなく、紙面で面会記録の中身を紹介し、「イムラル島計画流出。公正発展党(AKP)とBDPの両党はオスロ合意と似たような合意を行ったが、その内容は野党を憤慨させた」との解説を行った。

ソズジュ紙: 同紙はこのニュースを、ミッリイェト紙の名前を用いずに、大きな文字を用いた見出しを付けて一面に掲載し、「アポは毒人参の毒を垂らした・・・・第二のオスロの爆弾が破裂した」と報じた。

ビルギュン紙: 「面会記録は議論を生み出すだろう」とのタイトルによる報道において、面会記録に記されたオジャランの発言を紹介した。

イェニ・チャー紙: 「オジャランは、エルドアンを大臣にするだろう」との見出しを用いて、オジャランの面会記録にある言葉を紹介した。

■ 二人のコラミスト、二つの解釈

「問われる複数の問いはネガティブな影響を及ぼさない」
アリー・バイラムオール(イェニ・シャファク紙)
「ミッリイェト紙で発表された「イムラル島(オジャランを指す)とBDP代表団との面会記録」は世間に大きな衝撃を与えた。最初に頭に浮かんだことはオジャランが「何を語っているのか」、「何故語っているのか」、「面会で何を発言したのか」との問いであり、それはコップに水が満ちるようにわき出た。これに疑いはない。しかしながら、面会記録が報じられ、昨日、急に(クルド問題の)解決が具体的に示されたことにより、一般世論において、そして与党周辺において、ネガティブな雰囲気が漂った。オジャランの言葉は政治的に繊細な問題を刺激していると判断したこの空気は、面会記録が解決プロセスの内容として公開されたことに苛立つ者達の見方を反映している。この挑発的な試みは、解決プロセスに不満を抱くクルド人政治エリートの一種の攻撃(突撃)とみなされている。これらを踏まえて考えると、この面会記録を誰がメディアに渡したのか、何故渡したのか、という疑問が生じるのは明らかだ。この状況は(今後の)交渉の成り行きに影響を及ぼすだろう。トルコは手にした歴史的チャンスを逃してはならない・・・、結論は首相と政府の態度で解き明かされるだろう。それは確かだ。しかし、この幾つかの疑問の成り行きが、直接根底から解決プロセスに影響することになるとは私は思わない。」

■ これ以上の爆弾記事はない

ジェンギズ・チャンダル(ラディカル紙):
先週土曜日にアブドゥッラー・オジャランとBDPの代表団がイムラル島でおこなった「面会の記録」がミッリイェト紙で報道され、世論に晒されたこと以上に大きな「爆弾記事」が落ちることはなかった。これは、イムラル島でオジャランとMİT事務次官のハカン・フィダン氏との間で行われた面会とそれによって達せられた「合意点」が、いかにまず最初にエルドアン首相に報告されていたとしても、オジャランの望みがいかにBDP党員達の仲介によってカンディルとヨーロッパに届けられていたとしても、オジャランの幾つかの見解は、同時に細部に至るまで、昨日ミッリイェト紙において報道され、「世論の前に」も示されたということなのだ。イムラル島での面会記録の報道は(二つの)観点から大きな効果となるだろう。
1.プロセスに入るための条件の他に、必須であるクルド人達によるオジャランへの信頼が再び集まるであろうということ。
2.PKKのどのセクトも、オジャランの望みに公然と抵抗することがとても難しくなるだろうということ。

■ ジャーナリスト精神で行ったことであり、我々はそれを邪推したりしない

デミルタシュBDP党首は、ミッリイェト紙で報道された面会記録に関し以下のように述べた:

「現在、私たちも勿論この展開を注視しています。とりわけ報道された数々の文書には、大きな類似点があります。それを皆が信じねばなりません。我々の党から、または党員達の内の誰かによって、どのような形であれリークはしておりません。これは確実なことであり、明らかなことでもありますが、この報道に関し我々も調査をしているところです。無論、これを報道した新聞記者はジャーナリスト精神からこれを報道したのでしょう。我々はそのことに関し少しの邪推もしておりません。しかし、何らかのかたちで、我々の意志や許可に反して、(この文書が)どのように入手されたのか、何の目的で入手されたのか、そして何の目的に用いられたのか、我々も調査しております。」

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( 翻訳者:濱田裕樹 )
( 記事ID:29401 )