オジャラン呼びかけの意味するものは「独立クルディスタンの断念」
2013年03月21日付 Milliyet 紙
アブドゥッラー・オジャランがイムラル島を訪問した一団に託した手紙は、今日ディヤルバクルでネヴルーズを祝うために集まった民衆に対し、クルド語とトル コ語両方で代読された。オジャランは、手紙の要点として、「武器は手放し、民主的な政治プロセスを始めるように」と呼びかけた。
今後の進展について関心が寄せられる中、過去30年間クルド政治をフォローしてきたラディカル紙のジェンギズ・チャンダル記者は、NTVの番組でオジャランのメッセージを論評した。
■独立クルディスタンを断念
メッセージを一面しか見ないと、本質を見逃してしまう。独立クルディスタンという意味では、つまり、トルコの国土内で一部を分離し、そこで独立したクル ディスタンを設立するという考えがあるのだとしたら、今回のメッセージで断念したと考えられる。そんなことはにはならない。そもそも、少し詩的な主張で 「アール山とジュディ山は、[カイセリの東方の]エルジエス山と[黒海地方の]カチュカル山の兄弟のようなものである。[南東部を流れる]ユーフラテス川とチグリス川は、サカルヤ川とクズルウルマク(川)の兄弟のようなものである」 と述べ、既存のトルコの国土の統一性を強調している。国土の分離・分割、その上に設ける国民国家を拒否している。自らの言葉で、資本主義者の現代性が強要した状況だと述べている。しかし、これらを主張する一方で、クルディスタンと口にし、[自分たちのことを]古くからのアナトリアの民であると言っている。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:29529 )