国民教育省は、自動車教習所に関する規定の変更を行う。それによると、必修の学科教習は30時間に減らされ、技能試験は30分間に拡大される見通しだ。さらに、それまでは3つの科目の、それぞれの得点で行われていた学科試験の評価が、今回の見直しによって一つにまとめられた試験の得点により行われることになる。
私立教育機構総局は私立の自動車教習所に関する法案を作成した。
国民教育省は、前の規定で設置を義務付けられていた教習コースが、あまり利用されていないとの指摘を受け、ここ6ヶ月の間、調査を行い、その事実を確認した。
そのため新たに用意された法案では、教習コースの設置を義務付けず、教習コースか、シミュレーターか、いずれかで教習を行うことを選択できるようになった。これらの教習の後、一般路上での技能教習が必修として行われる。
また、車やミニバス、トラックを運転する予定の人々が通うBクラスでは、現在適用されている規定で10時間と定められていた一般路上での教習時間が12時間に延長される。さらに、教習生が自身の運転能力が不十分であると感じた場合、無制限に技能教習を受けることが可能となる。
法案では、必修とされている学科の教習時間も削減される。必修の学科教習に、EU諸国では平均27時間の教習時間が定められているのに対し、トルコではEU 諸国と比べて最も多い、67時間もの教習時間が定められていた。これも新たな規定により、計30時間へと削減される。
さらに、学科試験ではe-テスト(インターネットを利用した受験方式)への移行も進められる予定である。EU諸国では一般的にe-テストを行っているが、トルコではアンカラの一部において試験的に行われている段階であり、今後この方式を国内全体に広げていくことを目標としている。
■試験を行う教官への指導も
以前まで、学科試験は3つの科目のそれぞれの得点によって評価されていたが、今回の見直しによって、一つにまとめられた試験の得点で評価されることになる。教習所に関する全ての手続き等は「自動車教習所モジュール」において電子システム上で行われる。
今回の見直しで、技能試験の試験時間も拡大する。技能試験の試験時間はEU諸国で平均42分間であるのに対し、トルコでは15分間で終了していた。新たな規定によって、この時間は30分間に拡大される。
技能試験の評価基準の変更も計画されている。既存の評価システムでは100点中70点を獲得した受験生も合格とされていたが、今回の見直しにより、EU諸国のように受験生のミスの状況によって合格、不合格を判断する方法がとられる予定だ。そのため受験生は合格のためによりミスを減らすことが必要となる。また、試験を行う教官も もう一度指導を受けることとなる。
私立教育機構総局は、この法案に関して関係者から意見を集め、それによって最終的に内容をまとめる見通しだ。
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( 翻訳者:入口 愛 )
( 記事ID:29562 )