ヴァンKCK裁判で8名釈放、県知事も祝福メッセージ
2013年03月29日付 Radikal 紙


ヴァン県でのクルディスタン社会連合(KCK)捜査により、テロ組織メンバーの疑いで告訴された8人の容疑者が、司法監視措置を条件に釈放された。この中には、ヴァン市の平和民主党(BDP)系市長ベキル・カヤ氏も含まれる。この決定ののち、ヴァン県のニュニル・カラルオール県知事は、トゥイッターでの発言で、「市長に対し、たいへんでしたね(geçmiş olsun)、とのメッセージを伝える」と書いた。

ヴァンFタイプ刑務所に294日間拘留されたBDP系ヴァン市ベキル・カヤ市長、BDPの元県代表チュネイト・ジャニシュ氏、ヴァン市イフサン・ギュレル副市長、チャルドゥラン郡BDP支部長メティン・アドゥギト氏、ウラディイェ郡BDP支部長シリン・ユルドゥズ氏、バシュカレ郡BDP支部長デルヴィシュ・ポラト氏、エルチシュ郡BDP支部長ヴェリ・アヴジュ氏、BDP県監事ハリス・チャクル氏の釈放は、大きな喜びをもたらした。ヴァン第五重罪法廷での第三回審判は、朝10時に始まった。約11時間続いた審議には、70人の弁護人が参加した。弁護人による弁論ののち、裁判団は審議を中断させた。30分の中断のち、レジェプ・バクルジュ共和国判事は、15ページ分の起訴状を読み上げた。

■デモ行動の停止が、評価された

バクルジュ共和国判事は、被告らに対し(テロ)組織メンバー犯罪での有罪を求めた。その一方で、バクルジュ共和国判事は、起訴状において「被告らは、逮捕期間中にPKKテロ組織による暴力行為や示威行動を支持し、社会的な平和を乱す事件の組織化に関与したと認められる。しかし、テロ組織が暴力行為に終止符をうち、その行為をやめていることは、検察当局によって評価された。今後、被告らが社会の安寧を破壊する、デモ行為を支援するという環境ではなくなったことから、拘留の理由は消滅した。これゆえ、容疑者らの釈放の決定が下されることを要請する」と述べた。

■ギュル国会議員がクルド語への通訳を行った

裁判長らは、検察の起訴状に対し、被告に発言の機会を与えた。しかし、被告らはクルド語での弁論をもとめ、通訳を介しての発言を求めた。裁判長は、これをうけ、法廷内にいる人のなかで通訳をボランティアで行う人がいるかどうか、尋ねた。これをうけ、BDPのヴァン県選出国会議員ナズミ・ギュル氏が名乗りでて、ボランティアで通訳を行うと述べた。ギュル氏の希望を裁判長が認め、ギュル議員は、被告らのクルド語の弁論をトルコ語で裁判長らに通訳した。被告らは、起訴状に対する弁論のために、追加時間を望んだ。裁判長は、ギュル議員に対し、「通訳料を望みますか」の質問に対し、ギュル議員は、冗談まじりに、「彼の釈放がかなったら、ベキル・カヤ・ヴァン市長に請求します」と述べた。

15分の中断ののち、証拠集めは十分に行われたことと被告の拘留期間の長さを考慮し、今後司法監督のもとにおかれることを条件に釈放が決定された。また、被告らの国外出国は禁止された。審議は2013年4月22日に延期された。この裁判所の決定は、裁判所中に大きな喜びで迎えられた。法廷にいた約100人の人々は決定に対し、大きな拍手をした。

■花火でお祝い

拘留されていた8人の被告は、釈放手続きのために厳重な警戒態勢のもと、ヴァンFタイプ刑務所につれていかれた。この間、ヴァンは大きな喜びに包まれた。裁判所の周辺にいた300人は、踊りをおどって決定を祝ったまた、ヴァンの中心部に集まった数百人は花火をうちあげて祝った。(クラクションを鳴らす)祝賀の車両の列もできた。

■カヤ市長「(クルド問題解決)プロセスは、大きな期待」

カヤ市長は、釈放ののち記者団の質問に答え、裁判所や関連当局は本来望んでいなかったかもしれないが、釈放の決定をせざるをえなくなったのだと述べ、平和プロセスが、皆をそうさせているように、自分たちをも興奮させていると述べた。政治活動ゆえに多くの裁判仲間が現在刑務所内にいるというカヤ市長は、一刻も早く彼らも自由の身になることを望むと述べた。国を包むこの前向きの雰囲気がみなに伝染することを望むというカヤ市長は、「この地に生きるすべての人の望みは平和である。一刻も早く流血がとまることを望む」と述べた。カヤ市長は、ここのところの展開により自分たちが正しかったことが証明されたとし、最短時間でこの(平和)プロセスが最終的な目的に達することを期待するとつづけた。

■ヴァン・カラルオール県知事から、「お疲れさま」メッセージ

拘留されていたヴァンのベキル・カヤ市長の釈放の決定に対し、ヴァン県のカラルオール県知事は、トゥイッターを通じてコメントを発表した。カラオール県知事は、トゥイッターのつぶやきで、「ヴァン市のベキル・カヤ市長やその同僚が釈放された。市長に、お疲れ様でした、との私の気持ちを伝える」と書いた。カラルオール県知事の「お疲れさま」の言葉は、フォロワーらによっても支持された。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:29577 )