「クルド問題プロセス賢人会議」、エルドアン首相も出席し第一回会合
2013年04月04日付 Milliyet 紙
エルドアン首相は、「この会場にいる人々は、単に識者というだけでなく、同時に勇敢である」と述べ、「過去の経験・蓄積があるにもかかわらず、協力しない者を許すことはできない」と話した。
また首相は解決プロセスの中で結成された賢人会議に関し、「ここに参加している人々の共通点は、苦痛に満ちた問題の解決にあたろうとしていることである。死や流血を招く問題の終結に取り組んでいることである。この会議の内外で発せられる言葉、提案、批判を傾聴しましょう。我々は耳を傾けています。そして、これからも素直に耳を傾けていきます」と話した。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、(クルド問題)解決プロセスの中で結成された賢人会議メンバーと集まった。ドルマバフチェ宮殿の首相府執務室で行われた「クルド問題解決プロセス賢人会議」は18:10に始まった。
同会議には、ビュレント・アルンチ副首相、ベキル・ボズダー副首相、ベシル・アタライ副首相、サドゥッラー・エルギン法相、ムアッメル・ギュレル内相、オメル・チェリキ文化・観光大臣、ヒュセイン・チェリキ公正発展党副党首、ハカン・フィダン国家諜報機構事務次官も参加した。
■エルドアン首相の演説
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、解決プロセスの枠組みに沿って結成された賢人会議について、「会議のメンバーについて、といったような週刊誌的な観点よりも、私たちが担っている任務が大変重要なものであり、とても不安定な地盤の上で進めているということを再認識していただきたいと思っている」と述べた。
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、賢人会議について、「世論により「賢人会議」という名が付けられた。本日ここにお集りいただいた皆さんは、トルコ中の識者を集めたメンバーというわけではない。このメンバーは識者を代表するグループと考えていただくのがよいかもしれない」と話した。
さらに、「トルコは、テロや暴力により4万人を埋葬した。この問題が解決できない状態を、解決とみなす人たちのこの考え方に非常に苦労してきた。全てのこのプロセスで、我々は孤立し、孤立させられた。過去の経験・蓄積があるにもかかわらず、協力しない者を許すことはできない」と続けた。
首相は世論、特にメディアや記者やコラムニストらにこのことを呼びかけたいとし、「私たちは任務を円滑にすすめるために、目的を持って集まった。週刊誌的な観点で、誰が参加して誰が参加しなかったかということに固執し、本来の目的を見失わないようにしていただきたい。過去にはそのようなことが多くあった。緊急の問題を解決するために協議会を行ったにもかかわらず、意図や目的が忘れられていた。話題になったのは、残念ながら、週刊誌的な話題ばかりであった。ここにいる会議のメンバーやこの外にいる我々の友人や兄弟たちの周辺に関心の目を向けるのではなく、本質に関心を持ってもらうことが、このプロセスの重要性や繊細さから考えても非常に重要だと考えているということを伝えたい」と話した。
またレジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、「この国にはテロに対し、勝つか負けるかの票の取り合いという視点から見ている人たちがいたし、今もいる。この国には、若者の死を発行部数や視聴率を気にする視点からとらえる人たちがいたし、今もいる。この国には、家々に放たれる砲火を、損得や金の出入りという視点から見る人たちがいたし、今もいる。流血を見る際に、自分の命や、子供の命や、兄弟の命に置き換えて考えることなく、ただその視聴率や評判やイメージを考える人たちがいたし、今もいる」と述べた。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:田辺朋子 )
( 記事ID:29613 )