賢人会議ディヤルバクル集会開催、「和平に、敗者はいない」
2013年04月13日付 Milliyet 紙
南東アナトリア地域担当の賢人会議代表団は、ディヤルバルクで「平和で、失うものはいない」という垂れ幕の掲げられたサロンで、この地域のオピニオンリーダーや宗教代表者らと集会をもった。
南東アナトリア地域担当の賢人会議代表団のディヤルバクルでの3日目には、カヤプナル町のCegerxwin(ジェゲリフヴィン) 文化センターで住民との会合が開かれた。「平和で失うものはいない」の垂れ幕の掲げられた会場には、この地域の代表的なオピニオンリーダーや宗教指導者が集まり代表団と会合した。その後、「民主女性運動」組織の女性らと面会した。代表団の長を務めるユルマズ・エンサルオール氏のほか、ムラト・ベルゲ氏、エトゥイェン・マフチュプヤン氏、ケズバン・タテミー氏、メルメト・エミン・エクメン氏、ファズゥル・ヒュスニュ・エルデム氏は、住民との会合に先立ち、プレゼントされた(白黒の)スカーフを巻いた。4人の子供のうち3人がPKKに入って死んだと話したハイリエ・ドランさんは、「私たちは、平和を、法と正義と平等に基づくものとして、欲している。戦車や大砲では平和は得られない」と語った。集会で話したほかの市民は、エルドアン首相に対し、この解決プロセスを着手したことに感謝の意をのべた。
記者団の質問に答えたユルマズ・エンサルオール氏は、「非常に具体的な提案もいただきました。また、憲法による法的な整備も求められました。直接、市民の声をききました。この場所の人々の心情を考えると、人々が精神的に満足することが必要だということがよくわかります。人々からの要求では、アブドゥッラー・オジャランの釈放や、彼の生活条件の向上への要求が特に目立ちました。PKKのカンディル・キャンプとオジャランの間の直接交渉や、PKKの撤退についても、ここの地方の人々の考えは他とは違っています。ここの人たちからみると、どうして、子供たちが国外に行かなくてはいけないのか、なぜなのか、と問いかけられました。憲法や法的保護いう観点からは、特に「母語」の問題が中心的議題でした。」
代表団は、その後、ビンギョル県アダクル郡近郊で、1995年に兵役からの除隊15日前にPKKによって殺されたアブドゥルヴァハプ・チョクルさんの遺族の家を訪問した。母親のハートゥン・チョクルさんは、ケズバン・タテミー氏が手渡したハンカチで涙をぬぐいつつ、「この解決プロセスをどう思いますか」との質問に対し、「もちろん、流血の終結を望みます、子供たちが殺しあうのは望みません。クルド問題さえなければ、こうしたことは起こりませんでした。流血をとめ、一刻も早く平和をもたらしてください。皆が、イスラム教徒なのです。イスラム教徒がイスラム教徒を殺すなど、ありえません」と答えた。父親のオメル・チョクルさんは、「もちろん、このプロセスに賛成です。このプロセスのなかで、私たちのような、犠牲者の家族が無視されないことを望みます。私たちのことを忘れないでください」と述べた。代表団のタテミー氏は、「苦しみをお察しします。ここに(無理をいって)きていただいたのでしょう。あの母親は憔悴し、この母親はしゃべらない、あちらの母親もしゃべらない、ということで・・・。(このやり方では)皆さんに無理やりトルコ語で話させようとしています。(このやり方では)我々はクルド語を無視しています、トルコ語を強制しています」と述べた。
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:29676 )