(技術的理由により非公開)ナスルッラー書記長:シリアは我々に特殊兵器を供与するだろう
2013年05月09日付 Al-Nahar 紙
ハサン・ナスルッラー書記長
■ナスルッラー書記長:ゴラン高原解放のためのシリアの民衆抵抗運動を支持する…シリアは我々に特殊兵器を供与するだろう
2013年5月9日『アン=ナハール』
レバノンのヒズブッラー書記長ハサン・ナスルッラー氏は、イスラエルによるシリア空爆が「敵国イスラエルとの闘争における拮抗(きっこう)状態からシリアを排除すること」を目的としているとの認識を示した。また「イスラエルは、レバノン及びパレスチナの抵抗運動の力の源として最も重要な国が、シリアとイランであると認識している」と指摘した。そして、イスラエルの目的が「シリアを屈服させ、敵国イスラエルとの拮抗状態から最終的に排除することにある」と強調した。さらに、イスラエルのシリア空爆で「300人が殺害されたというが、実際は4人が死亡したのみである」と報道を否定した。
ナスルッラー書記長は(5月9日夜の)『アン=ヌール放送局』設立25周年記念式典における演説の中で「イスラエルに対するシリアの反応は、抵抗運動への武器供与という形をとるだろう」と明かし、また「シリアは、抵抗運動の力と能力の増大を防ごうという敵国イスラエルの目的をくじくべく、抵抗運動へ武器を供与するであろう。(局面を変えるような)特殊兵器を供与するであろう。…つまり、抵抗運動へ特殊兵器供与するというシリアの決定が、今回の攻撃に対する反応であり、かつ戦略的な反応なのである」と言及した。
また同書記長は、イスラエルによる空爆に対する第二の反応として「ゴラン高原における民衆抵抗運動戦線の口火を切ることだ。これは自然なことだ。イスラエルがシリアに対して戦争を仕掛ける、これはすなわちゴラン高原における民衆抵抗運動が燃え上がりうるということを意味する」と指摘した。また同書記長は、ヒズブッラーが「いかなるものであれ特殊兵器を受け取り、この兵器を管理し、この兵器を使ってわれわれの民衆・領土・聖地に対する侵害を退ける」準備ができていると明言した。そして「(われわれ)抵抗運動はシリアの民衆抵抗運動の側に立ち、シリアのゴラン高原解放のために支援・調整・訓練・協力を提供する」と強調した。さらに同書記長は、イスラエルによる空爆に対する第三の反応について「これは現時点では発表をしない」と述べた。
一方で、ナスルッラー書記長は(レバノン情勢に関し)「可及的速やかな組閣、および予定通りの(国民議会)選挙の実施」を求め「技術的な問題による延期は、不自然なものではない」と述べ「ヒズブッラーは選挙戦に突入する準備ができており、選挙を延期する動機は持ち合わせていない」ことを強調した。また「相手陣営は(反シリア系)タンマーム・サラーム首相を指名した者たちで、3月14日勢力の政治家である」と述べ「われわれはこの指名を受け入れたし、指名は前向きなものだと考えている」とした。
(後略)
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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