アッバース大統領とムルスィー大統領、国際社会にエルサレムのイスラームの聖地の保護を求める
2013年05月17日付 al-Hayat 紙


■エジプト:アッバース大統領とムルスィー大統領、国際社会にエルサレムのイスラームの聖地の保護を求める

2013年5月17日『アル=ハヤート』

【カイロ:ジーハーン・アル=フサイニー】

ムハンマド・ムルスィー大統領は昨日(16日)カイロでマフムード・アッバース大統領(アブー・マーズィン)を接見し、彼とパレスチナの和平と和平プロセスの再開のための取り組みについて話し合う会談を行なった。またこの会談では、シリアの危機の進展についても話し合われた。この会談の後、エジプト大統領府は声明を発表し、その中でムルスィー大統領とアッバース大統領はアル=アクサー・モスクとエルサレムのイスラーム教とキリスト教の聖地におけるイスラエルの侵害行為を非難し、国際社会に対してこの犯罪行為を禁じ、将来的にはこれらの行為が繰り返されないように、自らの責任を取るよう要求した。この声明が指摘することによると、両大統領は国際社会が占領地における入植地建設政策を禁じ、パレスチナ人に対する包囲を解除するために迅速な行動を起こすことの重要性を強調した。これは、和平調停に向けた取り組みの再開、パレスチナ人の合法的な権利を取り戻す公正で包括的な解決策へとたどり着くために適切な条件を達成するようなやり方で実現されるという。またこの声明では、ムルスィー大統領とアッバース大統領はパレスチナの和平の達成に向けたエジプトの取り組みについて、エジプト政府の相互理解とドーハ宣言に基づいて協議した、とも発表された。一方で、両大統領はアラブ和平イニシアチブの枠組み内での和平調停の再開への取り組みと、アラブ閣僚代表団の最近のワシントンへの訪問の結果についても討議した。また、この件に関する国際的、および地域的取り組みも扱った。

シリアの進展については、この会合では、エジプトのさまざまな高官が関係各国の高官らと行っている接触について話し合われた。これらの接触は、シリア問題における4カ国イニシアチブの促進が目的だ。このイニシアチブはシリアの領土を保護するシリア危機の政治的正常化の達成、シリアでの流血の阻止と外国からの干渉の禁止を目的としている。

その一方で、アッバース議長は昨日、彼の滞在するカイロの住居に「イスラーム聖戦」運動のラマダーン・シャッラフ事務局長を迎え、パレスチナ地域の状況の進展、とりわけ和平の実施と分裂の終結に向けた取り組みについて議論した。

(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:野口雅貴 )
( 記事ID:29990 )