エジプト:汚染水が市場を埋め尽くす、偽装は60%に上る
2013年05月19日付 Al-Ahram 紙


■エジプト:汚染水が市場を埋め尽くす、偽装は60%に上る

2013年5月19日『アル=アハラーム』

【レポート、ウサームッディーン・ラーディー】

前年度の食糧市場は、基準を満たさない多くの製品が流通する主な温床となった。その中には、水源が不明のミネラルウオーターがある。それは、さまざまな名前で富裕層居住区から下町まで大規模に拡散した。

これらの企業の経営者らはエジプトの治安上の混沌や仕様を満たさない製品の流通の監視体制の欠如を利用した。それらの製品は、最初の段階でろ過機を用いて取水される水により生産されている。しかし、そこでは他にもさまざまな水企業があり、ろ過機を使わずに常水を取水し自社の製品の流通を行っている企業もある。これらの企業はミネラルウオーター市場における激しい不足を逆手に取った。その不足は、エジプト市場の多くを占める水大企業の一つが火事を起こした後、35%と見積もられている。

これらの企業の違反は品質・仕様機関の設置した計量仕様、科学物資基準、保険の加入を満たさない製品の流通にとどまらない。これらのうち複数の企業は、地表に近い井戸、下水により汚染された水を使用している。その結果、人体の健康を危険にさらすに至った。保険省が健康基準に違反した企業7社の閉鎖を決定した後、取水を許可されている企業は16社しかない。しかし、市場に流通しているミネラルウオーター製品は40品目もある。

「消えた監視体制」

消費者保護局局長のサアード・アッ=ダイブ氏は、エジプトのミネラルウオーター市場で現在発生している事態は、われわれが目の当たりにしている混沌を露呈するものだとしている。そして、これは監視体制の欠如、法律の無効化、違反者の責任説明の欠如に起因すると明言した。

加えて同氏は、デルタ地域で取水を許可されている企業が使用している多くの井戸は、住居の多さによる汚染にさらされたと付言した。これらの住居には排水設備が備わっておらず、下水の排水は井戸の近辺で行われているという。

同氏は「だいぶ前から有効化されている井戸掘削の法改正は避けられない。取水許可の下りている企業は利益しか考えておらず、水の味を変えるために、化学物質を添加している」と強調した。

「ペーパーカンパニー」

対高騰国民団体の長であるマフムード・アル=イスクラーニー氏は、ビウルッシィルム工場が国家からのあらゆる監視を抜きに、水製品と食べ物の材料をフル稼働で生産していると強調した。同氏は、当企業の責任者筋に対して多くの通達を提出したが、誰一人として動こうとはしなかった。まるでエジプト国民の健康を重要と考えてはいないかのように。彼ら責任者にとって重要なことは、違反を額面上で処理するだけだと強調した。

加えて同氏は、過去2年間の商業詐欺は60%にまで増加した。結果として、国民経済に大きな危険を作りあげることとなった。食料製品を生産しようとする者は、監視がないまま、好き放題していると付言した。

(後略)

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( 翻訳者:西舘康平 )
( 記事ID:30019 )