イエメン:古都ザビードは世界遺産のリストから外れるのか
2013年05月20日付 al-Hayat 紙
■イエメン:古都ザビードは世界遺産のリストから外れるのか
2013年5月20日『アル=ハヤート』
【サナア:アリー・サーリム】
イエメンはアラブ外交官が早急に古都ザビードをユネスコの管理する世界遺産リストから除外するために活動しているのに待ったをかけている。世界遺産委員会は来月の会合で古都ザビードをリストからの除外について検討することが知られている。
ハダー・イブラーン文化省副大臣は本紙に対し「古都ザビードは世界遺産のリストから消されるという最後通告を受け取った。またサナア旧市街も、第一通告を受け取っており、この二つの通告は両市街の危険性が高いことによるものだ。特に古都ザビードはレッド・ラインを下回った」と強調した。
そしてイブラーン氏はイエメンの外交官がリストからの除外を働きかけていることに関して語り「私は、バーレーンの文化大臣兼世界遺産委員会のアラブグループのリーダーであるシャイハ・マイ・ビントゥ・ムハンマド・アール・ハリーファ氏と以下のことに合意をした。つまり、私が世界遺産委員会のアラブグループに対して圧力を加えることだ。それは、イエメンに最後のチャンスを与え、レッドラインから遠い古都ザビードを、世界遺産のリストに残すことが目的だ。情報筋によれば、現時点までサナア旧市街と古都ザビードの現状の悪化を防ぐための措置は現場で取られていないという。
イエメン政府は文化遺産の保存をめぐり、退廃的で怠慢であると非難を受けている。歴史的市街の保存にあたる公的機関のコンサルタント、ヤースィーン・ガーリブ氏は「われわれは、まず意思決定者に対して、遺産は重要性であると気づかせる必要がある」と述べた。一方で、イブラーン氏は官僚主義から距離を置いて早急にその状況を処理する政治的決定が必要であると強調した。そして同氏は、アブドゥラッブ・マンスール・ハーディー首相に対して、首相として歴史的市街の(管理を)主権者の責任の一環とすること、および関係者らと怠慢者らを処罰するよう要求した。
(後略)
(本記事は
Asahi 中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:佐々木このみ )
( 記事ID:30025 )