左:1920年ごろのロバート女子コレジュ、右:ロバート女子コレジュ第1887クラス
最近の展示で一番良かったのは、「伝統の解剖:ロバート・コレジュの150年」だ。ロバート・コレジュは1863年に開校し、今日に至る伝統校だ。この展示はロバート・コレジュの卒業生以外の一般客にも開放されている。
ロバート・コレジュに初めて行った時、私は8歳だった。プラトーと言われるその素晴らしい景色と広大な草地を見て、私は決心した。私も姉のように、この学校に行かなければならないと。
当時、小学生は競走馬のように勉強させられ、5年生になると私立学校やアナドル高校の試験に挑戦したものだった。
競走馬の問題は一般的に家庭に源があった。うぬぼれた家庭は子供を塾や特別授業に送り、偏差値が最も高いロバート・コレジュに入れたがった。良い教育と、「学校ではなくエコール」として知られるグループに入るために。私たちの家では状況は違っていた。たくさん勉強することに反対だった私の母は、ロバート・コレジュがすべてではないと私に幾度となく説明した。試験の得点がユスキュダル・アメリカンに達すると家族は皆喜んだが、私だけは悲しんだ。私はもう一年勉強し、希望した学校に入った。
ロバート・コレジュは、ただの学校ではなかった。教育が違った。自由だった。イスタンブルの最も美しいキャンパスだった。ロバート・コレジュは、私たちに皆が平等な素晴らしい生活を送らせてくれた。アルナヴトゥキョイにある緑豊かなキャンパスで、素晴らしいボスポラス海峡の景色の中で。夢のように素晴らしい生活だった。
皆自分の関心のある分野で導かれた。書くことや描くことが好きな生徒はトルコ語文学雑誌『チャール』や、伝統ある英語の学校新聞『ボスポラス・クロニクル』で真剣に活動した。映画に興味のある生徒は高校で初めてカメラを手に取り、最初のショートムービーを学校で撮影した。スポーツに長けた生徒は、当時他の学校にはなかった多くの設備を利用した。歴史の授業では、他の学校の生徒が戦争の年号を暗記しているのに対し、私たちは戦争の原因や結果を学んでいた。
これらももちろん重要だったが、最も重要なのはこの学校では皆が個人として受け入れられ、皆が自分を望むように表現する機会が与えられていたことだ。このことは多くの場合、外部で「ロバート・コレジュの学生は知ったかぶりをする」と思われる理由になった。多くの学校で生徒は教師を恐れているが、私たちの学校では生徒が自分の考えを教師と長く議論することができた。全く恐れずに、そして「同じように考えなければならない」と感じることなく。ロバート・コレジュは、私たちを理想的な世界に導いた。そして、現実と理想の間の大きな違いを時に忘れさせた。私たちの中にはこれを克服できなかったものもいたが、これと最良の形で闘うことを学んだものもいた。
■パムクの趣味:ポーカーをすること、ガチョウを見つけたら食べること
さて、なぜ私は今これらを説明しているのだろうか?今年、ロバート・コレジュは創立150周年を祝っている。最近訪れた最も良い展示は、150年を祝って行われた「伝統の解剖:ロバート・コレジュの150年」だ。ロバート・コレジュは1863年に始まり、今日に至る伝統校だ。この展示はロバート・コレジュの卒業生のみでなく、一般にも公開されている。歴史に関心がある人もない人も全員を対象としている。なぜなら私たちの歴史を証言しているからだ。伊達に「イスタンブルの教育、文化、社会、叡智の軌跡に光を当てている」と言ってはいない。
ジェム・アカシュが学芸員を務める展示で見ることができるが、すべてはサイラス・ハムリンとクリストファー・ロバートが宣教師としてイスタンブルに来て1863年に学校を建てたことで始まった。学校の名前は、クリストファー・ロバートは反対したが、ロバート・コレジュとされた。ロバート・コレジュには宗教、言語、民族を異にする生徒が集まっている。いかなる時も、誰も、これらの特徴を重要視せず、誰も仲間はずれにしない。皆が皆をありのままに受け入れている。1900年頃の写真を見ると驚くべきことに、スカーフをしている生徒もミニスカートをはいている生徒も同じ校庭で皆一緒に写っている。
ロバート・コレジュは、中東初の高等教育学校(現ボアジチ大学)も創設した。学校における体育教育の先駆けとなり、ここで、トルコで初めてバスケットボールが行われた。
展示では全く知らなかったことを学ぶことができる。サミュエル・モールスがサイラス・ハムリンを介してスルタン・アブデュルメジト一世に送った最初の電信機を見ることができ、1970年の卒業生オルハン・パムクについてアルバムに書かれていることも読むことができる。パムクの趣味の中には、「絵を描くこと、ポーカーをすること、エミルギャンにアナドル(トルコ国産の小型自動車)で行って、ドルムシュ(乗合いタクシー)で帰ること、ガチョウを見つけたら食べること、収集をすること」がある。また、壁にはジェマル・スュレヤからメリフ・ジェヴデト・アンダイまで、有名な詩人が学校に寄贈した手書きの詩が掛けられている。
展示は、ペラ博物館イスタンブル調査研究所で8月31日まで開催される。入場は無料。(博物館のある)テペバシュまで行くことができない方は、インターネット(150.robcol.net)にアクセスして見ることができる。
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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:30096 )