エジプト:グランド・ルネサンス・ダムによる危機をアフリカの水資源相らに示す
2013年06月06日付 Al-Ahram 紙


■エジプト:グランド・ルネサンス・ダムによる危機をアフリカの水資源相らに示す

2013年6月6日『アル=アハラーム』

【イスラーム・ファラハート】

エチオピアのグランド・ルネサンス・ダムが抱える負の遺産を抑制するためエジプトが努力する中で、明日(7日)ナイル川流域の9カ国の水資源相らがエジプトの首都カイロに一堂に会する。

エジプトは会議の中でダム建設の負の副産物について明らかにする予定。またナイル川を通じてビクトリア湖と地中海をつなぐ航路の建設計画の実行に関する公式な発表も行われる。

昨日(6月5日)の時点でナイジェリア、チャド、ケニアの水資源相はすでにカイロ入りしており、残る大臣たちも今後数時間のうちに到着する見込み。

外交筋はケニアの首都ナイロビで次のように明らかにした。「ナイル川の水の再分配に関するエンテベ条約に署名している流域諸国は、エチオピアの要請を受けて、今月状況を検討する緊急会議を開催するだろう」

同外交筋は以下のように述べた。「エチオピア当局は会議の裏でエンテベ条約の締約諸国から援助を獲得し、これらの国々がグランド・ルネサンス・ダムの建設計画を支持し、またナイル川の水を最大限に活用するための類似の水資源関係事業を策定するよう模索している」

一方で、スーダンの関係幹部は同国がエジプトと共に締結したナイル川の水に関する条約を遵守することを明らかにした。同氏は昨日スーダンの報道機関向けの記者会見において次のように述べた。「エジプトとスーダンとエチオピアの間のあらゆる対立は、さらなる協力をもってしか解決しえない」

他方、大統領の指示を受けて、エジプトの上級使節団がアディスアベバに数時間中に到着する。使節団はムハンマド・バハーッディーン水資源・灌漑相と水、ダム、環境、国際法の各専門家らによって構成されている。今回のエチオピアへの公式訪問は、エチオピアの関係幹部らとグランド・ルネサンス・ダムによる危機やダム建設の結果想定される負の遺産について議論するためのものである。

またバハーッディーン氏は次のように明らかにした。「エジプトはエチオピアからナイル川に流入する水量が減ることを断じて許さない。調査によるとエジプトは年間70億立方メートルの水不足に苦しんでいる」


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:今井花南 )
( 記事ID:30240 )