政府軍と「ヒズブッラー」がアル=クサイル市を制圧…ダマスカスと海岸地方をつなぐ
2013年06月06日付 al-Hayat 紙

■政府軍と「ヒズブッラー」がアル=クサイル市を制圧…ダマスカスと海岸地方をつなぐ

2013年6月6日『アル=ハヤート』

【ロンドン:本紙】

昨日(5日)午前「ヒズブッラー」の部隊から応援を受けた政府軍は、レバノンとの国境付近に位置するヒムス県アル=クサイル市の中心部へ入ることに成功した。これは、シリア軍司令部が「反体制派の戦闘員がどこにいようとも、そして1インチほどのいかなる隙間に潜んでいようとも」同司令部の部隊は彼らを追い詰めるだろうと述べたのと同時だった。しかし、反体制派の「シリア国民連合」は、アル=クサイル市陥落とは関係なく「革命は継続している」と述べた。また「自由シリア軍」のサリーム・イドリース参謀長は、反体制派の部隊は「戦闘に勝利するだろう」と述べ、レバノン領内にいる「ヒズブッラー」の部隊を標的にし始めることを示唆した。

シリアの政権および「ヒズブッラー」寄りのテレビ・チャンネルは、スナップ写真を掲載した。写真には、政府軍が戦略的(に重要な)アル=クサイル市を制圧し、戦車や装甲車が同市の中心部に入るところが写されていた。これらは、激しい空爆の下での戦闘開始から二週間以上が経ち、厳格な包囲から約1年経った後のことであった。アナリストらは、アル=クサイル市の制圧は政府軍と「ヒズブッラー」が、ヒムス県郊外に位置するアッ=ラスタン市とタルビーサ市、そして国の中部に位置するハマー県の郊外に向かって進軍する可能性に道を開くと述べ、ダマスカスとアラウィー派が大多数を占める海岸地方とをつなぐ可能性にも道を開くと述べた。同様に、そのことはレバノンの領土を通して反体制派に基本的な供給を行うゲートを封鎖することとなる。

反体制派情報筋は昨日、戦地における軍の進軍の要因の一つは、ロシアがシリア政権に反体制派の戦闘員らが集中しているトンネルを写した衛星写真を提供したことであると述べた。またある軍司令官は、12発の地対地ミサイルが短期間でアル=クサイル市の狭い地域に落ちたと述べ、この爆撃で1250人の負傷者が命を落としたと述べた。反体制派は戦略的(要衝の)街を失ったこと(の原因)を、政府軍の数と装備における優位性と「偽善的な世界の、見ているだけの」姿勢を前にした「ヒズブッラー」による「あからさまな干渉」に帰した。

(後略)


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:辰巳新 )
( 記事ID:30246 )