「兵役は免除してください!」:イラン卓球の星、世界選手権で躍進
2013年05月29日付 Jam-e Jam 紙
ヌーシャード・アーラミヤーン選手(ファールス通信HPより)
ヌーシャード・アーラミヤーン選手(ファールス通信HPより)

【ジャーメジャム:スーダーベ・グーダルスィー】ロンドンオリンピックの後、イランの天才サウスポー卓球プレイヤーが パリ世界選手権で実力を見せつけた。彼はわずか21歳で世界ランキング44位まで上り詰めるという偉業を成し遂げたのだ。

ヌーシャード・アラミヤーンはこのパリ大会で二勝一敗だった世界ランキング27位の熟練のフランス選手を彼の故国の何千人もの観客の目の前で打ち負かしたのである。

■世界ランキング、44位まで上昇

―パリ大会で得た結果に満足していますか?

はい。もちろんもっと上まで進むことを予想していましたが、残念ながらトーナメントが悪い組み合わせでした。もっとも運が悪かったことは、私が過去二回負けた、中国の有名な卓球選手である王皓にあたったことでした。それにもかかわらず 自分が成し遂げたこれらの試合に満足しています。試合のレベルは本当に高いもので、世界の上位選手たちは十分な準備をして大会に臨んでいたのです。

[…]

―今回は何度目の世界選手権への参加でしたか?

5回目です。2008年から今まで、毎年この大会に参加してきました。

―今までこの大会で出された結果のなかで、最も良い戦績ですよね。

はい。以前は上位128人に入れただけでした。

―あなたの世界ランキングもこの大会の後上がりました。

はい。パリ大会の前までは51位でしたが、今は44位です。


■いま必要なのは、練習相手

―ヌーシャード・アラミヤンは今や、世界の卓球のなかで自分の地位を切り拓くところにまでたどり着きました。バーボル市での練習、しかも練習相手なしでの練習が、今後も成長へと向かう過程への助けとなると思いますか?

いえ、思いません。このような練習方法ではこれ以上成長できないようなところに、私はたどり着きました。私が練習相手にしたいと思うような、私より強い人はイランにはいないのです。[イラン北部・カスピ海沿岸の]バーボル市ではただ兄弟のニーマーとだけ練習をしています。

ナショナルチームのキャンプでも、チームメイトのテクニックはすでに分かっています。今、私に必要なのは、練習相手です。私はどこでも言うのですが、練習相手を持つ必要があるのです。卓球は、常にさまざまなテクニックを学び続けなければならないスポーツなのです。

―それらの練習相手とは、きっと東アジアの国々の選手だと思うのですが。

その通りです。なぜなら、世界の国々のほかの優れた選手たちとアジアの選手たちには、はっきりとした違いがあります。世界の国々の選手たちは、決まった人数しかおらず、常にキャンプにいて一緒に練習をしています。しかし、例えば、卓球の揺籃の地であり卓球の競技人口が多い中国や北朝鮮といった国は、代表選手ではない選手を練習相手として他の国へ派遣することが出来ます。

―イラン卓球連盟が練習相手の確保について選手に資金提供をしてくれると思いますか?

根本的な問題はまさにそこです。イランへの渡航費として相応な費用を[派遣されてくる]選手たちが得ているという理由で、イラン卓球連盟は今までそれ以上の資金を出してはくれませんでした。財政的な問題があるというのです。

―あなた自身が、他の様々な国へ遠征に行くことはできないのですか?

私も行きたいのですが。しばらくの間、そういった[練習相手が多くいる]国々のどこかにいるべきなのですが、それにも費用がかかります。もし、然るべき練習相手がイランに来るための条件がととのい、イラン・ナショナルチームの他のメンバーもそれらの練習相手を活用することができたら、どんなによいでしょう。また、バーボル市の[湿潤で穏やかな]気象条件は、私の卓球の練習にも非常に適しています。


■二つの願い:兵役免除とテレビ中継

―兵役の問題はどうしましたか?

今のところ何もできていません。イラン卓球連盟の責任者たちとこの件について話したところ、解決策を探りましょうと言われました。私としては、兵役免除を得られるか否かをはっきりさせるために、マーザンダラーン州のスポーツ責任者らと話しがしたいです。なぜなら、もしこれからの2年を兵役で失ったら、非常に多くのことを失ってしまうからです。私は今成長する年齢にいます。もし[兵役のせいで、選手としての成長が]3,4年遅れてしまい、自分の年齢も上がってしまうと、私の選手としての状況はより困難なものとなるでしょう。

―あなたのお父さんはあなたの活躍がテレビで放送されないことに不満をおっしゃっていました。

ご存知のように、もし私の試合がTVで放送されたらイランの卓球にとって、それはとても素晴らしいことです。ロンドンオリンピックの後、どれほどの若い人たちが卓球をするようになったことでしょう。全て、オリンピックの卓球の試合がテレビで放送され、若い人たちが卓球を知るようになったからです。私も父のように、私のプレイをほかの人に見せたいと思うのは当然です。


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( 翻訳者:8411174 )
( 記事ID:30309 )