カスピ海沿岸の茶畑事情が一変(2):茶生産の後押しと外国産茶葉の輸入をリンク
2013年05月29日付 Jam-e Jam 紙
乾燥した茶葉の選別作業(ギーラーン州最大の茶生産地ラーヒージャーンの地方ニュースサイトhttp://www.lahidjan.com/より)
【同紙17面】
※ギーラーン州知事ハーシェムニヤー氏によれば、同州では、茶葉の買い上げ保証価格を75%アップとする新政策をまもなく通達する。(「
カスピ海沿岸の茶畑事情が一変(1)」を読む)
今年、この新政策に伴って、春摘みの茶葉は1グラムも残っておらず、全て売り切ってしまった。もしくは、茶葉精製の工場主ら側が経済的な理由で、[買取価格が上がってから]別の機会に売ることをもくろんでいる。
■国内茶葉生産の後押しと外国産茶葉の輸入をリンク
ハーシェムニヤー州知事は、買い上げ保証価格の大幅アップという決定がどのようになされたかについて、以下のように述べた。
以前の政策に基づくと茶葉精製工場の経営者は、国産の茶葉を1キロ買い付けるごとに、補助により関税を4%に抑えた茶葉を輸入できた。これに対し、新政策では茶葉を買い上げ保証価格より高い自由価格で購入した工場主が、海外の茶葉3キロを[上記のような低い関税率で]輸入できることになっている。
例えば、もし精製前の生茶葉の基準価格が1キロ1200トマーン(公定レートで約95円/自由レートで約35円)だったなら、輸入品を手に入れたいと望む人々は、茶葉栽培農家から生茶葉を購買価格(1200トマーン)より高く購入しなければならない。まさにこれにより、現在、適正な競争が引き起こされ、より高値で買い付けられているのである。
同知事は、さらに次のように説明している。
昨年の国内茶葉生産の総量は2万3,000トンであったが、一方、国内消費は11万トンにのぼった。9万トン近くの茶葉を輸入したことになる。そもそも我々はどうして輸入業者には輸入することだけを許可し、生産者には生産することだけを許可しなければならないのだろうか。[輸入と生産をリンクさせた措置を講じることはできないだろうか?]
こうした理由で新政策では、国産の茶葉を買った者が外国産の茶葉を輸入することができることになった。つまり、国産の茶葉を適正な自由価格で買ったならば、代わりに国産茶葉1キロごとに、外国産の茶葉3キロを輸入することができる。したがって新政策が通達されれば、非常に大きな変化を茶産業に引き起こすことになり、国内茶葉生産が工場経営者と茶栽培業者に利益をもたらすであろう。
ハーシェムニヤー州知事は、過去に茶葉の買い上げ保証価格が25%以上は上昇しなかったことに触れつつ、「新政策に基づき茶葉の価格が75%上昇することが認められたのだ」と述べた。
■政府の≪地方訪問≫の成果
さらに同知事は、以下のように語った。
政府一行の最近の≪
地方訪問≫[このときは第一副大統領が訪問]により初めて600億トマーン(公定レートで約47億4千万円/自由レートで約17億円)をこの目的で[茶葉の高値買い上げのための予算として]配分してもらうことができた。これ以前の状況では茶葉栽培農家への補助金は、包括的な項目から配分されていた。
しかし今やこの金額ははっきりと定められた。私はこの予算割り当てが時宜に応じて実行され、負債が生じないように要請したのだ。毎年この時期には精製工場主らは農家への支払いを行わなかった。だが幸運にも工場経営者らは彼らの負債のうち15億トマーン(公定レートで約1億1850万円/自由レートで約4280万円)をすでに支払っている。これは非常に望ましいことである。
過去何年間にもわたりこの時期に負債を支払うことはできなかった。しかし今や、我々は負債のうち約25億トマーン(公定レートで約1億9750万円/自由レートで約7100万円)をすでに支払った。こうした良い循環が続くと600億トマーンの予算配分によって、もはや過去において長年続いた困難が生じることはないだろう。
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( 翻訳者:8411168 )
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